無知の知 - 患者が伝えるステロイドの怖さ

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(一番下に、ステロイド依存症と副作用の実態を説明するビデオを、日本語訳を入れてご紹介していますので、是非最後までご覧くださいね。)

 

   『自分が無知であるということ以外は

         何も知らない(無知の知)』 ソクラテス

 

私の幼い頃は、誰も知らなかったアトピー性皮膚炎という病名とステロイドという名の薬。

今では国民病のひとつと言ってもいいくらい、誰もが知っている皮膚の疾患となり、

ステロイドと言っても知らない方はほとんどいないくらい有名になりました。

 

しかし、“ステロイド外用剤に恐ろしい副作用があり、

使うことで皮膚炎が難治化する” という事実に関しては、

どこまでも、噂の域を出ません。

国民のほとんどが、ステロイドは怖いらしい、と見聞きしつつも、

実際の副作用を見る機会はそうありませんし、どこまでひどいのか、知る由もありません。

なぜなら、副作用による悪化の真っ最中の患者は、

全身ズル剝け火傷のようになったりする体を抱え、

時に、容姿は化け物のように変貌を遂げ、

自分のメンタルをも支えながらのギリギリの闘病ですし、

それこそマスコミに登場して訴えるような力も気力も残っていないのです。

 

日本では、ステロイドがアトピー性皮膚炎の標準治療に指定されていますので、

アトピーやその他の多くの皮膚炎で病院に行くと、まず、ステロイドが処方され、

同時に、ほとんどの皮膚科の医師は言います。

 

「ステロイドは使い方をきちんと守れば安全な薬ですよ。」

「症状に応じてコントロールすれば害はないですよ。」

「弱いステロイドですから、小さなお子さんでも心配はいりませんよ。」

「医師の指導のもとに上手に使用すれば、全く副作用を起こさずに治療できます。」

「ちゃんとステロイドの使い方を守らないから悪化するんです。」

 

・・・これらの常套句(じょうとうく)を信じてステロイドを使い続けた患者たちが、

今、世界中で恐ろしい副作用を体験し、

説明書にはない副作用の危険性に、警鐘を鳴らすがごとく声を上げ始めています。

 

かつては、「大人になったら治るから。」と言われていた病気ですが、

ステロイドで治るどころか、だんだん強い薬でないと効かなくなり

ステロイドなしでは普通の肌を維持出来ない普通の生活が出来ないほどになっていきます。

(製薬会社にとっては非常に都合のいい薬のようですね・・・。)( -_-)…

 

実際、アトピー性皮膚炎の患者は年々右肩上がりに激増しており

ステロイド外用剤の生産量は年々爆発的に増え続けています。

今や、“皮膚科” と言えば、“待ち時間が長い” というのが通例になっているほど患者が増えているのは、ご存知の通り。

炎症を劇的に短期間で “抑える” 薬効に関しては、ステロイド以上のものは世の中にありませんから、

即効性を求めるばかりに、患者側が求めている場合もありますが、

増える患者生産量 は、ステロイドが、

症状を抑えるだけで、治す薬ではないという、明らかな証拠です。

さらに、ステロイドを塗らなければ早いうちによくなっていたものが、

使ったばかりに、難治化してしまっている患者が増えているのも見逃せない現状です。

 

確かに、自然治癒は非常に時間がかかりますし、人によっては、気の遠くなるような時間の経過を要します。

それでも、ステロイドの副作用で、人間とは思えないような姿になったり、

何年間も元々の皮膚炎以上に苦しむよりは、自然治癒を待った方が賢い選択でしょう。

実際、赤ちゃんや幼児は、しばしの悪化を辛抱すれば、

ステロイドなしで自然治癒するという研究結果も発表されています。

そいういった情報こそが、もっとマスコミなどで取り上げられるべきですが、

製薬会社にとっても、産業と関わるマスコミにとっても、利益にならない情報はあまり歓迎されません。

 

ステロイド外用剤を使い続けた患者は、次第に最強のステロイドすら効かなくなり

やめると、ステロイド依存による副作用が始まることが多々あります。

顔は誰とも判別がつかないほど腫れ

全身ずる剥け火傷のようになり、

見た目も真っ赤っか

髪も抜け落ち

皮膚がうろこの様に、あるいは吹雪のように大量に剥がれ落ち

ドロドロに溶けたように全身から浸出液が出続け

痛みが痒さに勝つまで掻いてしまう皮膚は血だらけ

骨までえぐりたいような痒み痛み不眠に陥ろうとも

多くの皮膚科医は、「ステロイドを使えばよくなる。」

「ステロイドをやめたから元々の皮膚炎が悪化したのだ。」と説明します。

つまり、

ステロイドの副作用により難治化した皮膚炎をも、まだ、

“アトピー性皮膚炎” と診断しているのです。

 

しかし、24時間自分の皮膚と付き合っている患者には、

もはやこれは元々の皮膚炎ではなく、

明らかに薬の副作用・薬による難治化だと確信できるのです。

なぜなら、その症状たるや、まったく普通の皮膚炎とは言いがたい恐ろしいものだからです。

 

しかし、日本では、患者に選択権がないかのような現状が続いています。

 

「ステロイドを使いたくない。」と患者が医師に言おうものなら、たいていは呆れられ、

まるで無知無教養かのように扱われた経験のある患者は枚挙に暇がありません。

そこまでされなかったとしても、やっかいなわがまま患者扱いで、

時には大人しくしている患者に、喧嘩腰になる医師すらもいます。

ステロイドを塗らない治療をしたくても、

ひどい言われ方をした患者達は、そのトラウマと、

どこに行ってもステロイドを処方する病院ばかりという現状とで、

診てもらうことすら難しくなっているのです。

 

ステロイドを使わないなら入院もさせてもらえず、

仕事も出来ず、

学校も行けず、

行く病院もないために、

ひたすら家で長期間、重症のまま

黙々とその恐ろしい副作用にただただ耐え続けている・・・

そんな患者が激増してきています。

 

私自身もかつて、悪化で重症になり、歩くことすらほとんど難しい状態で、

都内で入院できる病院を探しまくりましたが、

“脱ステロイド” と、ネットで謳っている病院ですら、

「うちは、脱ステロイドで “変になった人” を診るんですよ。ステロイドはバンバン塗りますよ。」と言われる始末。

幸運にも、都内のF先生のところにたどり着き、大阪の阪南中央病院に緊急入院することが出来ましたが、

あのまま入院する施設も見つからなければ、命すら危険にさらされていたかもしれません。

それほどの重症でしたが、大都会の東京ですら入院施設が見つけられず、しばらく家にいるしかなかったのです。

 

なぜ、これほどまでに、ステロイドを使いたくない患者たちが

ボロボロの重症になってでも、東奔西走しなければならないのでしょうか?

 

それは、医学界がステロイド依存症による副作用と難治化を認めないからです。

治るというエビデンス(証拠)がないのに、なぜか、ステロイドは標準治療に指定されたままです。(?_?)

大本が認めず、いつまでもステロイドを標準治療と決めたまま変えようとしないのですから、

せっかく膨大な知識を持った優秀な皮膚科の医師達が大勢いながら、

患者は思ったような治療や、求めているアドバイスを受けることすら出来ません。

それどころか、ステロイドを止めた患者の離脱症状によるひどい悪化を取り扱うノウハウが広まっていないのです。

 

そして、この、ステロイドの副作用に苦しむ患者の増加は、今、世界中に広がっています

海外のいくつもの国々でも、同じような現象が起きているのです。

 

世界中で、ステロイドの依存性と難治化に気付いた患者たちが悲鳴を上げ始めているのに、

“ステロイドなしの治療” をしてもらえる医師になかなか出会えない為、

行き場を失った患者たちが溢れてきているのです。

彼らは、ステロイドが皮膚炎を悪化させていることに、身をもって気付いているので、

「こんな恐ろしい薬は、絶対に二度と使いたくない!」と、思っています。

それだけに、恐ろしい症状のまま、ひたすら自宅で時間の経過を待つしか道がないのです。

 

私自身も連日、世界23カ国からも、相談や励ましを求める患者さんたちからのメッセージが届き続け、

返事が追いつかない状態です。

私は全くプロの医療関係者でもなんでもないのですが(笑)、皆、副作用が苦しすぎて、

すがるように副作用経験者に救いを求めて来るのです。

「もう、生きているのが辛い・・・。」と切なさを訴えてくる患者たちもいます。

それほど切羽詰まっているのです。

 

患者たちは、小さな力ではありますが、少しずつこの実態を広め、これ以上被害が拡大しないように

あちこちで声を上げ始めています。

 

私自身もその一翼を担うべく、多くの方々に、ステロイドの危険性に気付いて戴きたいと、こうした小さな活動をしています。

日本中は当然、世界中にも、この恐ろしさを知って戴きたいのです。

ステロイドはそもそも臓器移植のために作られた薬であり、安易に使うものでないことを知ってほしいのです。

多くの人々の認識が変わらなければ、大本は自分たちに都合のいい現状を変えようとはしません。

 

知らないこと が問題なのです

 

今、まず、一人でも多くの方々が副作用の事実を知る必要があるのです。

急を要しています。患者は日ごと増えているのです。

医師会が認めまいと

製薬会社が、薬価が高く、消費が膨大な量で増え続ける一押し商品の “ステロイド” をあの手この手で売り込もうと、

“恐ろしい副作用が実在する”ことを、

患者たちは身をもって体験して知っています

 

ステロイドしかない、と、教え込まれ、妄信して皮膚科医になった医師たち

ステロイドで治ると主張し続けてきた医学会のドンたちと

患者が増えれば増えるほど、薬価の高いステロイドでうるおう薬品業界

・・・全てのバランス取れているから、ステロイドはなくならないのです

 

ステロイド外用剤の依存性と使用による難治化副作用の恐ろしさにいち早く気付いた日本の優秀な医師たちが、

ステロイド依存症の概要をまとめたものを、サポートグループの

ITSAN (The International Topical Steroid Addiction Network) がビデオにしてくれたものがあります。

 

どなたにとっても、皮膚炎の症状は、(慣れていたとしても)見て気持ちのいいものではありません。

しかし、どうか、勇気を持って下のビデオを見て戴きたいのです。

知って戴きたいのです。

 

このビデオが一人でも多くの方の目に触れることを願ってやみません。

 

***英語版しかないようですので、日本語の訳を下に入れました

字幕がない部分は、書き起こして訳しました。

直訳ですと、なんともおかしな文になることがありますので、

出来るだけわかりやすい言葉でわかりやすい表現(意訳)にしてあります。(緑の文字部分

ただ、文献の本質上、そもそもが多少硬い文章であることはご理解くださいね。(笑)

 

 

     *************************

Topical Steroid Addiction in Atopic Dermatitis

アトピー性皮膚炎におけるステロイド依存症

 

Topical Steroid Withdrawal (TSW) - ステロイド離脱症状

Red Burning Skin Syndrome - レッドスキン症候群

 

How is steroid addiction defined?

ステロイド依存はどうやって定義されるのでしょう?

Topical Steroid Addiction refers specifically to topical corticosteroid addiction.

ステロイドの依存は、厳密に言うと、ステロイド外用剤の依存症と言うことが出来ます。

It is a rebound phenomenon that can affect the entire body surface.

それは体表面全体を侵す可能性のある、リバウンド(跳ね返り、反発)現象です。

The skin develops a worsening reaction after the withdrawal of topical steroids.

ステロイド外用剤の離脱症状(依存性のある薬物の連用を絶った時に起こる症状)が始まると、肌は悪化という反応を展開し始めます。

What are the Clinical Findings of Topical Steroid Addiction?

ステロイド依存症の臨床所見にはどんなものがあるのでしょう?

Before withdrawal, addicted skin usually looks normal or well controlled by steroids.

離脱症状の起こる前には、ステロイド依存の肌は通常はとても普通に見えますし、ステロイド外用剤でとてもよくコントロールされているように見えます。

Some patients notice that the topical steroids are not working as well as they used to and that the itching has increased over time.

が、一部の患者は、ステロイド外用剤が以前のように効かない事に気付き、また、痒みが徐々に強くなってしまっていることに気付きます。

This is a symptom of addiction.

これがステロイド依存の症状です。

After withdrawal, the skin becomes red and inflamed.

離脱症状が始まると、肌は真っ赤になり、腫れて炎症を起こします。

It often develops from the original area of eczema and continues to spread daily.

それはしばしば元々の皮膚炎の患部から始まり、日ごと広がり続けます。

This rebound eruption progresses to areas of the skin where topical steroids were never applied.

このリバウンドの皮疹(発疹)はステロイド外用剤を塗ったことのないところにまで進行します。

It can spread from one eczematic finger

それは、たった一本の指の湿疹(皮膚炎)から

 

<<ここから字幕なし・書き起こし部分>>

to the entire body

体全体へ広がることもあり得るのです。

even though the patient has no other areas of eczema

たとえその患者が体の他のどこにも湿疹がなく、

and only used topical steroids on that one finger.

その一本の指にステロイドを使ったというだけで、そのように広がることがあるのです。

 

The rebound period can last up to several months,

リバウンドの期間は、数ヶ月にも及ぶこともあり、

gradually lessening as time passes.

徐々に、時間の経過と共に軽くなっていきます。

Mild cases may consist of flushing or redness,

重度の患者(重症例)が、浸出液、丘疹、膿疱、発熱のような

while severe cases can include a myriad of symptoms

無数の症状を含む可能性がある一方、

including oozing, papules, pustules, and fever.

軽症の場合は皮膚の紅潮もしくは発赤から成ることもあり得ます。

After the acute phase, a dry itchy phase follows,

急性期の後は、しばしば厚くなった表皮の脱落という症状と共に、

 

 

<<以下、再度字幕なし・書き起こし部分>>

often with thickened and shedding skin.

乾燥した痒い段階がその後に続きます。

Patients often become depressed and pessimistic during this period due to the severity symptoms.

重篤な症状の為に、患者はこの期間にしばしばうつ状態になったり、悲観的になったりします。

And because doctors do not know how to treat them without recommending more topical steroids

なぜなら、医師たちはもっとステロイドを塗ることを勧める以外に、どうやって治療したらいいのか知らないからなのです。

The skin gradually improves, however,

肌はとても繊細で過敏にはなりますが、

although becomes very sensitive and reactive.

それでも症状は次第に良くなっていきます。

Over time, this sensitivity lessens and skin normalizes.

時間をかけて、その過敏症はやわらぎ、肌は普通になっていきます。

The entire course can take from weeks to years.

全体的には数週間から数年かかることがあるでしょう。

 

 

What strength of steroid and usage pattern leads to steroid addiction?

どのくらいの強さのステロイドと使用パターンによってステロイド依存症が起こるのでしょう?

Longer periods of application and more potent strength of topical steroids lead to more frequent addiction.

長い期間塗布すればするほど、そしてより強力なステロイド外用剤を使うほど、常習的な依存症が起こります。

Concrete data is very difficult to obtain because patients usually do not have a record of the applied topical steroids.

患者はたいてい塗ったステロイド外用剤の記録を持っていませんので、明確なデータを得ることはとても難しいのです。

How is steroid addiction treated?

それでは、どうやってステロイド依存症を治療するのでしょう?

Topical steroids must be withdrawn in addicted patients.

ステロイド外用剤を、依存症の患者から絶つべきなのです。

However, because addiction is not recognized among dermatologists,

しかしながら、多くの皮膚科医の間でこの依存症は認められていないために

patients cannot expect much assistance from them.

患者たちは医療機関から適切な支援(治療)を期待できないのです。

 

 

<<以下再度、字幕なし・書き起こし部分>>

Patients often stop taking steroids on their own because they notice steroids are not working as before.

患者たちは、以前のようにステロイドが効かなくなっていることに気付くので、しばしば自分の決断でステロイドをやめます。

Only to develop an unexpected severe rebound,

予期しなかった重症のリバウンドが始まり、

only then do they visit their dermatologists.

その時だけ、患者たちは皮膚科医のところに行きます。

Often doctors diagnose this as an aggravation to the original skin disease due to abruptly stopping steroids.

しばしば医師たちはこれを、急にステロイドを止めたから起こった元々の皮膚炎の悪化だと診断します。

 

They then strongly suggest the use of more potent steroids, continuing addiction.

そして彼らは、依存が続くことになる、さらに強いステロイドを強く勧めるのです。

 

     *************************

 

ステロイドを使いたくない方、

ステロイドの副作用で苦しんだ経験のある方、

現在副作用の為、闘病中の方・・・・

 

世界中の誰もが、自分の希望した治療が受けられる日が来るように、

どうか、このビデオを広める小さな啓蒙活動に参加していただけませんか?シェアして戴ければとてもうれしく思います。

 

地球上から一人でもこのような経験をする患者がいなくなりますように・・・。

私の心からの願いです。

 

 

#topical steroid addiction #atopic dermatitis #red burning skin syndrome #rebound #corticosteroid #eczema

無知の知 - 患者が伝えるステロイドの怖さ」への2件のフィードバック

  1. 私は 左肘が 突発的に こむら返り化する痛み故に 街の内科より ステロイドを 7年間投与された結果、
    当時55才で、100歳の骨密度、立派な骨粗鬆症発見
    一か月大学病院入院で ステロイドを抜き
    以後
    大声を出した瞬間に 背骨が 3本圧迫骨折以来 7箇所の圧迫骨折が原因で、下半身の痛み
    又 上半身も 指をはじめ、硬直化して激痛故に(然し乍ら 此れは、未だ原因不明)
    ピアニストだった私は 未だ 指が動かず…

    • Yukiko様
      読んで下さってありがとうございます!こむら返りにもステロイドが処方されるのですね。初めて知りました。
      私も子供のころからやたらこむら返りが多く、ふくらはぎに直接注射を打たれたりしていましたが、それはどんな薬だったのかは不明です。ここ20~30年は漢方の芍薬甘草湯を出す病院が多く、それを飲んでいましたが、これがステロイドと同じ役割をする甘草が入っていたことで、やめるたびに皮膚炎が悪化したと言う経験があります。
      あいにく勉強不足で骨粗しょう症とステロイドの関係はよくわかりませんが、本当に大変な症状ですね。
      どうぞお大事になさって、少しずつでもよくなられますように!
      これからもこのブログをよろしくお願い致します。

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