あなたの視線は、どちらを向いていますか?

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ステロイドの副作用のリバウンドを乗り越えている真っ最中の皆さん。

あるいは、アトピー性皮膚炎が悪化して、心が上げられずに辛い思いに苦しむ皆さん。

また、そういった皮膚炎で入院中の、ちょっと落ち込み気味の皆さん。

 

毎日、本当に大変な日々だとお察しいたします。

私も同じような道を通ってきたので、

皆さんの心がどれほど折れてしまっているのか、

よ~~~くわかります。

心よりお見舞い申し上げます

 

考えると、長い道のりで、確かに気が滅入って当然ですよね。

しかし、一旦自分の身に起こってしまったからには

どうしたって乗り越えるしか道はありません

(これほどの苦しみを、どうやって乗り越えて行ったらいいのだろう・・・。)

そう思って、心が沈んでしまっているのは重々承知ですが、

皆さんに、今日はまず、質問をさせてください。

 

あなたは今日一度でも炎症のない部分について考えましたか

あなたは今日身体の皮膚炎のない部分について話題にしましたか

 

もしかして、炎症のひどい部分にばかり注目してませんか

 

時々、ステロイドの副作用のサポートグループの記事を見ていると

本当に多くのみなさんが、自分の患部の写真をポストして

こんなに辛い・・・

自分の気持が上げられない・・・

どうしたらよくなるのか・・・

いつ治るのか・・・

もう、限界・・・

誰か、私を励まして・・・

狂いそう・・・

etc….

と、嘆きのメッセージをあげているのをたくさん見かけます。

わかります。はい。ほんとに、わかります・・・。

どの写真も、私の最重症時のリバウンドに比べればましなので (笑)、

痛みも痒さも経験値で伝わってきます。

だから、気持ちも手に取るようにわかるんです

 

ただ、もうちょっとだけ、深く考察してみましょう。

 

激しい炎症の部分を、不特定多数の人々に公開し、

どれほど辛いのかを聞いてもらうと、

それによって、たくさんの人々から励ましの言葉を戴いたりして、

自分にとっては救われることになります。

しかし、自身にとっていいことである一方、

それを見た他の人々に、切ない悲しい思いをさせてしまっているかもしれないことに

あまり本人たちは気付いていない気がします。

いや、気を配る余裕がないほど苦しい、と言った方が近いですね。

 

今、自分がとても苦しいから。

一番苦しい時だから。

自分の悩みは誰より最強。

自分が他の誰より苦しい思いをしている・・・。

 

辛さのあまりに、

少しだけ視野が狭くなってしまっているかもしれません

 

もちろん、本当に辛い病状ですから、

それに説教するつもりは毛頭ありませんし、

その件に関してあまりとやかくは言いませんが、

やはり、世の中何ごとも、四方良し という生き方にしていかないと

うまくいかないような気がします。

つまり、自分にだけいいことではなく、

相手にもよくて

世間にもよくて

さらに、天にも喜ばれるような行動。

それが全てを良い方向に導く気がします。

他者に与えた悲しみや苦しみなどは、

何らかの形で自分に返って来るのではないのかなぁ・・・

という気がしています。

 

ですから、病状の写真を公開する時は、

こんなだけど、がんばってますよー。」

ここまでよくなりました!」

あなたもこんなに良くなる日が来ますよ~!」

こんなにひどかったけどここまでよくなれるんですよ!」

まだまだだけどこの先もがんばって明るくやっていきます~!」

・・・・的な~(笑)、

他者のことも思いやった内容の方がいいのではないかな~、と思います。

そんなあなたの他者への思いやりを、きっと天が見ていると思うのです。

すると、天も喜んでくれるから四方よし

きっと、症状もよくなっていきますよ。

 

しかし、それでも、

(どうしたって、自分を上げられない・・・。)

と思う方も多いでしょう。だって、本当に大変な症状ですからね。

もちろん、わかりますよ、その辛さ。

皮膚炎のデパート(?)をやっていた者として

痒さや痛みすらも見るとほぼ想像がつきます。デパート出身者(?)ですから。(笑)

しかも、なかなかすぐによくならないですし、

不快指数100%の症状を抱えて、

嘆きたくもなりますよね。

 

ただ、私がたくさんのそういった写真を見ていてよく思うのは、

炎症を起こしていない部分も、

ありますよ・・・?」

ということです。(笑)

 

炎症のひどい部分をネットなどでポストして、切ない気持ちを周囲に聞いてもらっている時、

私たちは、往々にして、自分のその悪化している部分に注目しきっています

メンタルを落とすには、絶好のシチュエーションになってしまいますよね。(笑)

 

ところで、Facebookやインスタなどで、

さりげなく(?)被写体の後方にブランド・バッグを見せていたり、

さりげなく(?)テーブルのごちそうの向こう側に、カレシらしき人の姿を写り込ませたり・・・

という手法が流行っているそうですが (笑)、

わたしは、さりげなく、炎症部位のアップされた写真のすみっこに、

“なんともない部位” が写り込んでいるのを見つけてしまいます

 

私たちは、なぜその悪化していない部分に注目しないのでしょう

なぜ悪いところのことばかり言及するのでしょう

悪化部位に注目するのも、

よくなっている部分、あるいは炎症のない部分に注目するのも

自分次第のはずです。

 

100%の完璧な完治だけを求めないでください

 

完治を目指すのはいいことですが、

何ごとも、完璧を求めると、辛くなりがちです

そもそも、アトピーはあなたの体質でもあり、

今のところ世界中でも誰も完治できる方法は見つけていません。

すぐ!は無理なのです。

それなのに、完璧を求めて、嘆き続けますか?

 

まだここが・・・・。」

 

そうつぶやいているあなたに、

炎症がない部分はありませんか?

ちょっとはありますよね? (^_^)b

究極の重症で、1ミリたりともよいところがない・・・・

ならば仕方ないのですが、

たとえ1cmでも、

炎症のない部分があったなら、

それもきちんとカウントしましょう

喜びましょう

 

「結構、顔の炎症がひどいんです。」

とか、

「実は、見えないところに、炎症が広がってて、辛いんです。」

とか、

「首が・・・」

「脇が・・・」

「鼡径部が・・・」

・・・・などと言っているみなさんには、

なんともない場所もあるはずです。

 

たとえ1cmでも、いいところがあったのなら

そこに注目して、感謝してください

例えば、

「私の右足首・・・ありがとう!ここだけは、きれいな皮膚だね。」

「左耳の裏側だけは、なんともないじゃ~~~ん?そのうちイヤリング、出来るかな?」

「首の前の方は荒れてても、後ろは完璧!うれし~!」

そんなふうに、感謝しながら、その部分をほめてあげてください

ありがたいことだとかみしめてください

 

健康に感謝せず

悪化している部分のことにばかり注目して文句を言っていたのでは

よくなるスピードも上がらない気がします。

病気を治すのに心の在り方はとても大事なはずです

あなたの考えていることが、

体に表れます。

皮膚炎なら、特に影響を受けそうですよね。

 

辛さの真っ最中のあなたに、

「強くなれ!」

なんて言いません。

本当に苦しい気持ちがわかりますから。

でも、

感謝をみつけてみて。」とは、言い続けます。

感謝はそこかしこにあるのです

見つけられるかどうかなだけなのです

そして、これは、トレーニング次第で

見つける達人になることも出来ます

 

嘆くのも、愚痴るのも

後回しにして下さい。

先に、1cmの綺麗な皮膚を見つけて感謝してください

そして、がんばっているあなたの身体のその部分に感謝しながら

ほっこり、温かい気持ちになってみてください。

あるいは、よくなった時の写真を公開して、

周りを励ましている未来の自分をイメージする、なんてのもどうでしょう?

 

心は

自分で上げるんですよ

他人に上げてもらうものではないのです

自分で自分の機嫌をとれたなら、それだけで社会貢献なんですよ。

そんな心の在り方が、あなたを早く健康に導いてくれないわけがありません。

 

100%だけを躍起になって求めても

辛いだけです

いいところが20%でもあったのなら、大喜びしてください

20%が30に、そして、40に・・・・

少しずつ増えていくことに、喜びを感じてください

 

暗いことばかり考えて、

幸せになりたい・・・って、無理な気がしませんか?

では、皮膚炎の悪いところにばかり意識を集中して、

治りたい・・・・

これも無理な気がしませんか?

別なことを考えましょう!

あなたの脳のコントロールは、あなたにしかできません。

 

体の一部を失ったわけではないのです。

よくなれる可能性を持っている自分のラッキーな立場に感謝して下さい。

 

感謝は必ずあなたを救います

 

今日も素晴らしい一日を!

 

 

 

 

あなたの視線は、どちらを向いていますか?」への2件のフィードバック

  1. 「<新版>患者に学んだ成人型アトピー治療、難治化アトピー性皮膚炎の脱ステロイド・脱保湿療法」(つげ書房新社、佐藤健二著)の第15章、7.痂皮化の時間の短縮の中に「症状が強い場合も弱い場合も、痂皮化の速度などのようにどんな小さなことでも改善していく皮疹を発見し、患者と医師が確認し合えば、患者の不安を少なくすることができる。」と、記していますが、患者の立場ではまさにここに書かれていることですね。

    • 佐藤先生
      いつもありがとうございます!
      改めて先生の名著のお言葉を読み返し、本当に先生のおっしゃっている通りだと思いました。

      私の少ない経験でも、アトピー患者(含・ステロイド副作用患者)は真面目で優しい方が多い印象ですが、そういう性分だからこそ、完璧を求めがちな気がしています。パーフェクトを求めるだけに、よい所より悪い所に注目しがちで、悪い所をなんとかしなければ、という真面目な追究を熱心にしてしまいがちです。
      それだけに、先生のおっしゃるように、意識的によくなったところを確認する習慣を持てるようになれたら、かなり心が軽くなりますよね。

      今回のトピックは、入院中の心の落ちてしまっている皆さんにも、是非、気付いて戴きたいポイントです。どこに視点を置くかで、闘病の質が格段に違ってくると思っています。

      先生の本も、さらに深く読むと、まだまだ学べることがたくさん出てきそうですね。気付かせて戴き感謝しております。

      これからも、ブログ上から、皆さんにエールを送り続けたいです。
      ありがとうございました!

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