まだ、ここが~・・・・。

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アトピー性皮膚炎の患者さんは、

なぜか共通したキャラがあって、それを私はアト・キャラと呼んでいます。

(主観でものを言っちゃってますが~、実際、かなりのアトピー仲間が、

これには、その通り!とうなずいてくれます。)(笑)

 

優しくて気のいい仲間たちで、

とってもよく気配りをするので、(気が利くかどうかは別ですが)(;^_^A

アトピー仲間は、一緒にいるとお互い居心地がよく、すぐに仲良くなれます

 

興味のある方は、👇こちら👇もご覧くださいね。

アト・キャラ?

 

とても人柄がよくて、世間からは「いいやつ」と呼ばれがちな方が多いのですが、

一つの特徴として、なぜか、すごいこだわりを持っている部分がある気がします。

きっと、根が真面目で誠実だからでしょうね。

100点を取るまで、あるいは完璧に出来るまで、がんばってしまったり、

きちんとやらないと周りに申し訳ない

などと、誠実に涙ぐましい努力をしたりしがちです。

 

しかし、このこだわりが、アトピーやステロイドをやめた後の離脱症状(リバウンド)で、

マイナスになることがあるのです。

 

脱ステロイドをして、阪南中央病院に入院し、脱保湿治療をやっていた時、

私はたまたま症状が重かったので、入院期間が最長の3か月となりました。

多くの患者さんは1か月半ほどで退院されますから、

幸運にも(?)他の患者さんに比べて、行く人来る人にたくさん出会う機会がありました。

 

阪南仲間のみんな今でも愛してるよ~~~~!)

・・・業務連絡でした。(≧▽≦)

 

退院するときに、先に去っていく患者さんは、

差し入れなんかを持ってきてくれて、病院に残る仲間たちを

激励訪問してくれることがよくあるのですが、

明日退院なんですよ~♪ 」

と言って寄って下さる方々は、

少なくとも私の3か月の経験では、

みなさんぱっと見、

と~~~ってもキレイになられて、

普通の健常者の方となんら変わりない感じに見えます

もちろん、100%の完治でなくても、

恐ろしい症状から脱出されて、

傍からは、全然問題なく、普通のお肌に見えるほどで、

入院仲間みんながうらやむような、見違える姿になっていらっしゃいました。

 

・・・それで

十分な気がしませんか・・・?

 

・・・この投げかけ、不思議に聞こえたかもしれません。

しかし、こだわりのありがちな、

やや、完璧を求める傾向にある私たちは、

ちょっと違う行動を取ってしまうのです。

 

残る患者さんたちの、

すっごいきれいになりましたね~~!」

~~そこまでキレイになれるんですね~!」

うらやましい~~!私も早くそうなりたい~~!」

もう悪い所なんてどこにもないんじゃないですか~?」

そんな声に、退院していく側は、ほぼ全員、同じような返答をします。

 

いやでもまだここが・・・。」

 

(爆笑)。

どうでしょう?

人からうらやましがられるほどの状態になっているのです。

でも、私たちは言いがちです。

まだここが・・・。」

 

これ、脱ステ退院あるある なんです。(笑)

 

100%だけがよいのでしょうか

80%でなぜ大喜びしないのでしょう

じゃあ、例えば、70%だったら、落ち込むのでしょうか?

入院した時は20%だったかもしれないのに・・・・。

 

もちろん、性格のいいアト・キャラですから、(誇らしげ)

謙遜も十分ありますが、

それだけでなく、実際にまだ、気になっているのです

(自分としては)完璧になっていない部分のことが

 

このブログでも何度も話していますが、

アトピー性皮膚炎の治し方はまだ世界でも発明されていません

それでも、今まで、アトピーだと診断されていたものの一部が、

実はステロイドによって誘発された皮膚炎だったりするので、

ステロイドの離脱症状を脱出すると、

もともとの皮膚炎自体もとっても楽になる方が多いようです。

 

アトピーの症状が残っていても、

脱ステ脱保湿の治療で、

リバウンドの症状は、相当、楽になるのです。

当然痒みも、リバウンドの時より全然楽になります。

・・・・あの、地獄の症状から脱出できたのですから、

感謝しかない、という気分になってもよさそうなのですが、

私たちはついつい、100%でなければ納得せず、

そのちょっと気になる部分に意識を集中してしまいがちです。

楽になったことのありがたさに意識を集中して、

まず、大感謝する方が、幸せのはずなのですが、

治った90%よりなぜか完璧になっていない10%のことばかり考えがちです。

 

新薬などが次々に出てきますが、

ステロイドと同じく、いつか、副作用に苦しむことになるか、ならないか

誰にもわかりません。

新薬を勧めたお医者さんにも、

新薬を求めた患者さんにも、

きっと罪はないと思います。誰にも未来は見通せないのですから。

仕事や学校などの事情で、薬に頼るしか選択肢がない時もあります。

でも、感謝することに目覚めない限りは

どんなにいい新薬が出来ても、

まだここが、

まだここが、

・・・・と、言い続けて、

またさらなる新薬や、新しい治療法を求めて、

同じ苦しみを繰り返すことになるやも知れません

 

挑戦することが間違っているとは決して思いませんよ。

でも、今の現状に幸せを見つける生き方を選ばなければ

いつまでたっても不幸のままなのです

 

つまり、例えば、よくなった右手に感謝すればいいのです。

左手がまだよくなっていないからと言って、

「あと、ここさえよくなれば、幸せなのに・・・・」

という考え方を続けるうちは、

いつまでたっても、ないものを求め続け不幸のループに陥ります

両手が治った時には、次は

「まだ、足が・・・・。」

(笑) と、いうことになってしまうのです。

 

せっかく右足の治し方を教わったなら、

右足が治ったことを喜びましょう。

よくなった右足に、幸せを感じましょう。

「あと、左足さえよくなれば・・・」

という考え方では、いつまでたっても幸せにたどり着けません。

 

また、ステロイドの副作用(離脱症状)は、よくなっても、

この先何度繰り返すかあるいは繰り返さないのか

地球上の誰にも答えをくれる人はいません

未知の世界なのです。

その、起こるかも起こらないかもわからない未来を、

起こることだけ予測して、

不幸になる必要も、もちろんありません。

起こらないかもしれないのに、

心配して暗くなることに意味があるでしょうか?

杞憂人間になると、ある意味不幸です。

 

幸せとは

何かほしいものが手に入ったり

何か必要なことが叶った時に得られるものではありません

すでに

自分が持っているものの中から見つけ出すものです

その基本を身につけていないと、

いつまでたっても幸せにはなれません。

 

この病気さえ治れば、幸せ、

あれが手に入ったら、幸せ、

あのイヤなやつがいなくなりさえすれば、

あの人が変わってくれさえすれば、

この現状から抜け出せれば、

・・・・この幸せに条件を付ける生き方が

どんなにあなたの人生を難しくしているのか

気付かなければいけません

 

もう、このループにはまるのはやめましょう。

ないものを求め、

ないものが手に入った時だけに喜ぶのではありません

いまそこにある幸せに気付いてください

治った部分の幸せをかみしめてください

 

今日も、安心して寝れる場所があってよかった。

帰れる家があって、ありがたい。

今日もご飯が食べられて、感謝、感謝。

こんな便利な時代に生まれてよかった。

歩ける脚があってよかった。

目が見えるのはありがたい。

生きていて、よかった・・・・。

日常は感謝にあふれているはずです。

 

幸せとは感じ取るもの

久しぶりに会った友達に、

「調子はどう?」

と声をかけられたなら、明るく答えてください。

お陰様でね相当よくなってきてるよ

あのひどかった頃を思うと夢のようよ。」

と答えながら、幸せを感じてください

 

逆に、久しぶりに会った脱ステ仲間に、

「調子はどう?」

と、聞いてみてください。

 

まだここが~・・・・。」

 

(笑)そう返事がかえってきたなら、

お友達は、まだ、幸せのなり方に気付いていません

友達の、他のよくなっている部分を、是非、たくさん教えてあげてくださいね。

 

今日も、素晴らしい一日を!

 

注・繰り返しますが、アトピー性皮膚炎の治し方はまだ世界でも発明されていません。

パーフェクトな新薬もありません。

脱保湿治療は、アトピーが完治するのではなく、

ステロイドの副作用による恐ろしい症状に、一番効果的だという説明をさせて戴いています。

アトピーは、よくなっても繰り返しがちな病気ですし、

ステロイドの副作用も、脱保湿で一番早く脱出できますが、

未来に何度、副作用のリバウンドを繰り返すかは、誰にも答えが出せていません。

ただ、一旦、脱保湿のやり方をマスターすると、例えこの先繰り返したとしても、

心も体も、保湿を続けるよりもずっと楽になるのが早い、ということだけは経験者たちは確信しています。

 

 

まだ、ここが~・・・・。」への7件のフィードバック

  1. 社会生活で、他人の悪い点はよく分かるがいい点は見つけにくい、とよく言われます。グループの生活でうまくいっているグループは、他の人の良い点を認識してそれを伸ばすようにしています。脱ステ治療もこれと同じように思います。良い点を見つける努力をしましょう。そうすれば心が明るくなります。皮膚にもいい影響が出てくるでしょう。良い所を見つける努力を。頑張りましょう。

  2. 徳子様

    私、仕事に関しては「完璧を目指す‼︎」人間でございます(笑) 事務仕事一筋ウン十年。
    とはいえ人間ですから失敗もあります。でも同じ間違いはしたくないと思うので、どうすれば間違いが無くなるか考えて工夫します。それは社会人として当たり前なのですが、いかんせんアト・キャラでございますので、周りにも同じように求めたり(心の中で)、「〜しなければならない。〜とは、こういうものだ」と自分で自分をがんじがらめにしたり。。。
    自分の仕事の範囲を超えてでもスムーズに進める為に頑張ったり。(過ぎちゃうの〜)
    で、ストレス溜めまくって しんどい。
    ぜーーんぶ自分なんですよね。ストレスの原因。分かっちゃいるんですが、やってしまう。
    それなのに家庭内の事は、全く反対‼︎雑過ぎ‼︎(笑)
    子供達にも仕事と偉い違いやな〜と言われてます。
    そんな私ですが、今回の脱保湿をするにあたり会社にお休み頂きました。
    ドンドン身体から浸出液が出て不安な気持ちいっぱいになり半月ほど経ってから会社へどれ位の期間か分からないので退職も致し方ないと思っていると伝えたところ、まさかの「そんなこと言わず戻ってきて〜。一日も早く戻ってきて〜。待ってるから〜。」でした(笑)。

    本当に嬉しかった。感謝でいっぱいです。
    帰れる場所が、私を待ってくれる場所がある。

    今、非常に速いスピードで皮膚が再生しているのを感じています。
    徳子様のブログにもあったように私も7月初旬は「岩女」だったらしいです(爆)
    「ほんま自分、一番酷かったとき「岩」やったもんなー」と爆笑されました。
    岩って。。。。しぇげなべいべぇ〜ロックだぜ。

    トビー(ハリポタ)やら岩やら言われますが、前向きに踏ん張ってます♪♪
    皆様、一緒に乗り越えていきましょう‼︎

    • あけみ様
      また素敵なコメントをありがとうございます。そして岩女卒業、おめでとうございます!佐藤先生の診断も、効果的だったこととお察しします。

      本当に健気にがんばっているアトキャラ仲間が日本中に、世界中に、いっぱいいます。お互い、何度繰り返そうと、明るく乗り越えていきましょう!
      必ずよくなりますよ!
      お大事に!

  3. チルチル・ミチルの青い鳥の様なお話ですね。
    診察中、時々、皮疹のある部分ではなく正常になっているびらんか痂皮の周囲の皮疹を見るようにお願いすることがあります。良くなっている所を見逃しておられるのです。現在の状態を、希望だけではなく、全体を客観的にきちっと把握して評価していただくとありがたいですね。
     私は学生時代は大変健康で、病気については全く関係のない人間でした。しかし、最近あちこちにガタが出始め、健康であった時の状態を懐かしむとともに、病的状態の人々の辛さや困難さを実感するようになりました。しかし、良い所を正確に評価し、いい所を伸ばし弱い所を少しずつ強くしていこうと思っています。アトピーの人も頑張ってほしいと思います。

    • 佐藤先生
      素敵なコメントをありがとうございます!
      おっしゃる通りで、入院中、私たち患者は、誰しも一気によくなってくる時期が来るのですが、それでもよくなってきていることよりも、「まだ、ここが・・・。」の発言ばかりでした(笑)。
      よくなっている部分に大喜びして明るくしていれば、その心の状態は体全体に影響を与えないはずはないと思います。
      早く治りたければ、まだ治らない部分に注目して落ち込むより、よくなった部分に注目してハッピーにしていた方が、治りのスピードが違うはずだと私は信じています。現在入院中の皆さんにお伝えしたい心の在り方なんです。

      先生には、非ステロイドのリーダーとして、これからも是非、私たちを引っ張って行って戴きたいと心から思っています。先生に診てもらいたい患者さんは世界にも、そして日本中にもいらっしゃるので、なんとか助けてあげてほしい、でも、先生があまりにお忙しすぎて体を壊されても・・・・というジレンマを感じますが、なんとか健康を維持されて、この先も導いていっていただけたらと思います。

      革命の静かな戦士は、このブログからも日々増えていっています。木が根を張り、遠くの水をも吸収してしっかりと育つかのように、土台を支える仲間は広がってきています。必ずや、この動きのエネルギーになると思っています。
      どうぞ、今後とも、よろしくお願いいたします!

  4. 徳子さんへ
     主婦であり,わんちゃんの飼い主であり,人に会ってしごとをしている私です。
     2か月前に徳子さんのブログに出会い,心が救われ愛読し,辛いときには「徳子さん,頑張ります。」と声を出し自分を励ましています。
     2か月前は,腕・脚・脇の間接の内側がケロイド状態の真っ赤っか。
     乾いたところはパリパリになり,張り裂け,血や湿潤液が出ており,少し良くなっている箇所は鱗屑で皮が剥げ,ぴらぴらパラパラ。間接にできた瘡蓋は,重なったため曲げにくく,腕は曲げたままになっています。そうそう,手のひらも同じく裂けています。
     ひりひりズキズキしてくると,失神しそうなときもありました。しかし,現在は相当改善し,鱗屑部分の箇所が多くなっているんですが,今朝は起きがけ1番に「まだ,こんなもんか。」「いつまで,続くんだ。」「どうしたらいいものか。。」と嘆いていたところ,今日のブログで気持ちが切り替わったのです。「今,そこにあるものに感謝」「自分の中から幸せを見つける」と徳子さんが教えてくれました。歩きにくい脚だけど,脚があってよかった。伸ばしにくい腕だけど2本腕がついててよかった。そう思えばいいんですよね。
    なんか,笑える。楽になりました。
    徳子さんありがとうございました。
    大好き徳子さん。
        徳子さんより年上のまるちゃんより

    • まるちゃん様

      とっても素敵なコメントをありがとうございます。うれしく拝見しました。

      永遠の26才の私も、年齢バレバレでやっていますが(笑)、読者層は日ごと広くなっていて、さらに世界中にも広がっていることをうれしく思っています。
      まるちゃんのような人生の先輩にも読んで戴けることは光栄です。
      お子さんにもわかるように、出来るだけ難しい言葉を使わず、漢字の難し目のものにはフリガナをつけたりして、さらなる読者の広がりと、さらなるステロイドの理解を希望していますので、読んで戴けるだけでもありがたいと思っています。

      おっしゃる症状も、どれも手に取るようにわかります(涙)。少しずつでもよくなられているとのこと、よかったですね。

      そして、学びの速さ、素晴らしいです!
      そうなんです。口でも鼻でも、なんでも生まれた時から戴いている物のありがたさも、私たちは忘れがちですので、自戒を込めて書いています。

      痛い症状だけは、しばししょうがない・・・と思いますが、それ以外は「よかった」を見つけて、笑って過ごした方が得だと思うのです。治りもその方が早いはずですし。私たちの病気は、よくなる可能性のある、ありがたい病気ですから。

      コメント欄を読んで下さっている読者さんも莫大な数いらっしゃいますが、みなさんが明るくなるこんなコメントをくださるまるちゃんのお人柄に感謝です。
      ありがとうございました!
      お大事になさってくださいね。

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