アトピーにステロイドを塗ることは必要?

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アトピー性皮膚炎にステロイド外用が必要か?」

・・・・な~~~んて言い方をしてしまうと、私たち一般人にはとっつきにくい文章になりそうですし、

文字を読むのがあまり好きでない方には、

題名を見ただけで本やブログを閉じられてしまいそうなので、(笑)

今日は、ユル~~~い話し方で説明をしてみますね。

 

たくさんの方に知ってもらわないことには

せっかくの素晴らしい研究結果すらも功を奏さないので、

医師という立場でない私だからこそやっちまえる(?)、

ゆるふわ説明をしてみます。

ちょっとユル過ぎても、ちょっと間違ってても、

「な~~~~にぃぃぃぃ~~~~?やっつまったな~~~?」

・・・・程度で、軽く笑って許してもらえそうな立場を利用して(?)お話しします。(笑)

 

題して、

アトピーにはステロイドを塗った方がいいのぉ~?』

です。

阪南中央病院の佐藤健二先生のブログ

の小論文を参考に、私の全く的外れかもしれない解釈です~。

 

さて。

ステロイドは、体の副腎皮質というところで作られる・・・・らしい、(笑)

と、多くのアトピー患者は思っていますよね。

そもそも、副腎ってどこよ?っていう人々がほとんど・・・というレベルの私たち一般人ですが。(笑)

(現時点で、”そうだ、場所を知らなかった!”と気付いたアトピーさん、すぐに検索!ですよ。

まあ、場所を知っても一般人にはなんの影響もありませんが・・・。ははは。)( *´艸`)

しかし研究者達は、ステロイドを作れるのは副腎だけではない、

つまり、皮膚さんだけでも作り出すことが出来るのでは?と考え、

ネズミさんを使って、ちゃ~んと実験しているんです。

 

どういうことをやったかというと、

副腎を取ってしまったネズミさんの皮膚に、

一週間後にかぶれを人工的に起こしてみたんです。

さて、副腎のないネズミさんの皮膚は、治るために、

ステロイドをちゃんと作り出せたのでしょうか?

 

結果は・・・

 

なんと、皮膚にも血液にもステロイドがあったんです。

つまり、(副腎がなくても)皮膚だけでステロイドを作れる、ということがわかったんです。

 

わたしたちのアトピー性皮膚炎尋常性乾癬では、

皮膚さんが自分でステロイドを作り出す量が減っているので、

減ったところに人工的にステロイドという薬を塗って補う必要がある・・・

だから、ステロイドという薬を塗る治療には根拠がある・・・とその論文はまとめているそうです。

(誤解のないように、この部分は佐藤先生の論文ではありません。)

 

ただ、その研究発表では、

ステロイドという薬を皮膚に塗ることで、

皮膚が自分でステロイドを作り出す力が落ちる、ということには触れていないんです。

 

そもそも、それってネズミの世界の話じゃないの?

と思うかもしれませんが、人間でも同じようなことが言えるそうですよ。

 

例えば、日焼けすると、私たちの肌は焼けたところだけ赤くなりますよね。(=炎症中~♪)

色素沈着も、炎症が治まったあとに、その日焼けしたところだけに起こります。

(余談ですが、昔、飛行機の右席に座る

コーパイロット=副操縦士が、

右半分だけ日焼けしているのを

”コーパイ焼け” と呼んで私はからかっていましたが、(笑)

そういう私も、スキーのゴーグルを華麗に外した後に、

ぶざまなタヌキ焼け・・・。

はい、経験あります~。( 一一)

別な友達は、大昔のすっぽり被る水泳帽で、顔全体がカマクラ(トンネル?)みたいになってたっけ。

ニヤニヤ読んでる同じ経験者諸君、チミたちも隠してないで、今すぐダサい日焼け、白状なさい~~~。)(笑)

 

さて、こういった赤くなったところだけに色素沈着が起きた、ということ自体、

その部分でステロイドが作られ、(日焼けの)炎症を抑えた、ということになると考えられます。

だから、結論、

副腎だけでなく、私たち人間の皮膚さんだけでもステロイドを作ることが出来る、

そう言えるということです。

 

ん?これだとわかり辛いですか?

つまり、言いたいのは、

もし副腎が一人で仕事してるなら、

全体に働きかけるけど、

体の一部だけに働きかけられている、ということは、

事件(その現象)は現場で起きている

って意味だと思うんです。

(ここで、あなた好みの刑事ドラマのBGMを、是非・・・・🎶)

 

人間も、ネズミも、ステロイドを全身的に投与すると、

副腎の機能がおさえられてしまうそうです。

では、ステロイドという薬を塗ると同じ事が起こるのか。

これには直接的な実験データがないそうですが、

佐藤先生の日々の診察と長いご経験では、

長期間ステロイドという薬を使ってきた患者さんに、

二つの共通した現象が見られるそうです。

 

ひとつは、ステロイドという薬を使っているうちに、効かなくなってくる、ということ。

(だからお医者さんはさらに強い薬を出します。)

もうひとつは、使っていたステロイドという薬を減らしたり、やめたりすると、

ひどい炎症が起こるので、やめることが出来ないということ。

素人的には、ほぼ、これだけでも答えは出ている気がするのですが。

日本皮膚科学会のガイドラインでは、これを、アトピーの悪化だと考えているそうです。)

アトピーは年齢と共に軽くなって行くと考えられているのに、

だんだん強い薬を使わなければならないというのは、アトピーの特徴と合っていませんよね。

 

***ガイドラインでは、「ステロイドを飲むのをやめると悪化する」と思っているのは

飲むことよって起こる副腎不全ごっちゃにして考えてしまっている、と説明されています。

で、別な部分では、

ステロイドという薬を「塗ること」では副腎不全はほとんど起こらない、

とも説明されているそうです。

この二つについては、ステロイドという薬を塗ることで、

皮膚さん自身が自分でステロイドを作る力が抑えられてしまう

と考えると、矛盾なく説明できるのではないでしょうか、という話しです。

平たく言うと、飲むということは体全体への作用が起こり得ますが、副腎不全は起こり得る、

しかし、塗るということは体の部分的に作用する事ですが、副腎不全はほとんど起こらない、

という部分に着目して結論を導けるかもしれません。

ここは私には説明できないので、下記の先生のご説明をじっくり読んでみてください。

 

ステロイドという薬をずっと塗っていると、

皮膚さん自身がステロイドを作るのを徐々に抑えてしまうようになっていくのに、

その状態でステロイドという薬を塗るのを減らしたり、やめたりすると、

起きた炎症に対処する力が残っていないから悪化するようです。

また、皮膚がステロイドを作る力は徐々に抑えられてしまうから、

徐々に強いステロイドという薬が必要になっていく

というのも、理にかなっています。

後記: この記事をFacebookやTwitterでシェアして下さっている

    非ステのカリスマ小児科医・佐藤美津子先生(大阪)が付けてくださった

    補足説明をご紹介します。

       *****

   皮膚がステロイドを作る!副腎以外に。

   びっくりびっくり。(^_^)

   皮膚にステロイドを塗ると、皮膚でのステロイド産生が無くなったり減ったり・・・

   だって、ステロイドはたっぷりあるって勘違いしてしまうんだから。

   そうなっている時に、止めると、あわあわってなってしまうんだね。

   だって皮膚での産生は無くなっているんだから、離脱症状が出る。

   これがリバウンドだ。

       *****

さて。

ステロイドという薬を塗ることで、

自分でステロイドを作る力が抑えられてしまう、ということはわかりました。

そもそも、ステロイドを作る力が落ちてしまっているアトピーという病気に、

ステロイドという薬を使うのであれば、

かなり慎重にならなくてはいけない、というのがまとめです。

 

しかし、理屈ではわかっても、

実際に、皮膚でステロイドを作る力が弱いのに、

塗ることによる悪循環を避けるためにステロイドという薬を塗らないのであれば、

そのための対策も考えなければいけませんよね。

 

佐藤先生は、長年のご経験から、

運動をすることがステロイドを作り出す助けになるのでは、

と、感じられているようです。

確かに、運動量を増やした患者さんたちがよくなっているんです。

 

はい、私も、見ましたよ。

走ったり、早歩きなどの運動をたくさんして、

代謝を上げる ことで、

どんどんよくなって退院していく仲間たち

たくさん見送りました。

ですから、患者的視線からも、間違いないと思っています。

    by 大泉緑地に一度も行ったことのない元・阪南入院患者 徳子 ( *´艸`)

(注・阪南中央病院の入院患者で、大泉緑地を走ったことがない人は、

非国民と呼ばれてもよいくらい、まれです。ははは。)

 

ステロイドという薬は、塗り始めてしまうと、

もともと皮膚が持っていたステロイドを自力で作り出す、という実力が衰えてしまうのですから、

先を考えると答えは自ずと出て来る気がします。

まあ、恐ろしい副作用の経験者の私としては、

命にかかわる病気以外ではステロイドという薬はやめた方がいいと思っています。

それくらい、私にとっては二度と使いたくない薬ダントツ1位~~~♪です。(~_~;)

使わなくても使っていた時より楽になることも知りましたから。

 

なにごとも、その立場を経験してみないと、なかなか賛同できるものではありませんから、

過激な争いはするつもりはありませんが、(笑)

一人でも、経験者の発言に耳を傾けて下さる方がいたなら本望です。

 

さて、以下は、阪南中央病院佐藤健二先生のブログからの引用です。

なんとも怪しい徳子説明ではなく、

こちらをしっかり読んで、確かな知識をゲットしてくださいね。

 

 

************************

 

【佐藤健二先生のブログ&Facebookのご投稿より】

この小論はアトピックHPの私のブログの2017年11月に書いた、「皮膚の”副腎不全”」を詳しく述べたものです。

良く理解して、近所の皮膚科医や小児科医に説明してください。

1.はじめに 皮膚でステロイド産生はあるのか?
 ヒトでは、表皮細胞において視床下部・下垂体・副腎系のすべての酵素の存在することは分かっていた。それでは、皮膚だけで本当に糖質コルチコイド(いわゆるステロイド:ヒトではコルチゾール)を産生することができるのであろうか。副腎を身体から除去して皮膚に炎症を起こし、皮膚でステロイドができているかどうかを調べれば分かるが、この実験は人間ではできない。そこで研究者は、ネズミを使って実験した。

2.皮膚での産生を証明した論文
 表皮の糖質コルチコイド受容体遺伝子を潰した(ノックアウト)ネズミで、副腎を除去して一週間後に皮膚にかぶれを起こし、皮膚と血液にステロイドがあるかどうかを調べる実験をすると、両者にステロイド(ネズミの場合はコルチコステロン)の存在が確認できた。この事は、皮膚だけでステロイドを作れることを示している。人間の皮膚でのステロイド産生の量を調べると、尋常性乾癬とアトピー性皮膚炎では減少していることが分かり、ステロイド外用治療の根拠ができたと論文では説明しているが、外用ステロイドによる視床下部・下垂体・副腎系の酵素機能へのネガティブフィードバック作用(外用により皮膚にステロイドが与えられると皮膚でのステロイド産生が落ちる現象)には触れていない。
文献
Hannan R et al. Dysfunctional skin-derived glucocorticoid synthesis is a pathogenic mechanism of psoriasis, J Invest Dermatol 2017; 137: 1630-37.
Slominski AT et al. Cutaneous glucocorticoidogenesis and cortisol signaling are defective in psoriasis, J Invest Dermatol 2017; 137: 1609-11

3.皮膚でのステロイド産生を予想させる臨床的観察
 人間において皮膚だけでステロイドホルモンが産生されているであろうことは上記のような実験をしなくても次の事実で推測できる。人が日焼けすると日に焼けた所だけに発赤が起こり、炎症が治まると発赤の起こった所だけに色素沈着が起こる。色素沈着が生じるためには皮膚にある色素細胞に色素細胞刺激ホルモン(αMSH)の作用が必要である。色素細胞刺激ホルモンは副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の遺伝子の一部に含まれている。だから、色素が皮膚だけで出現することは、その場で副腎皮質刺激ホルモンが産生されていることを示す。人間の体は無駄には作られていないとかんがえられるので、副腎皮質刺激ホルモンが産生されるがステロイドが産生されないようになっているとは考えにくい。色素沈着が起こったことは、その場所でステロイドが産生され、炎症を抑えたであろうということである。ネズミの皮膚での実験でステロイドが産生されていることが証明され、上記の色素沈着と消炎の事実を見るならば、人間の皮膚では、副腎とは別にステロイド産生が起こっていると考えなければならない。

4.皮膚での視床下部・下垂体・副腎系酵素のネガティブフィードバック現象
 人間でもネズミでも、ステロイドを全身的に投与するとネガティブフィードバック機構で副腎機能の抑制が起こる。では皮膚にある視床下部・下垂体・副腎系の酵素機能に対して外用ステロイドはネガティブフィードバック作用を示すのかどうかが問題となる。この点について直接的に示す実験データは無い。臨床現場で経験することのなかでは、長期にステロイドを使用した患者が共通して訴える二つの事が重要である。一つは、治療しているうちにステロイドが効かなくなる、だから医師は仕方なく強いステロイドを使うよう指示するということ。もう一つは、ステロイドの外用の減量や中止をすると激しい症状が出てくるので止めることができない、ということである。日本皮膚科学会のガイドラインでは、長期にステロイドを外用していたアトピー性皮膚炎患者がステロイド外用治療を中止すると生じてくる症状をアトピー性皮膚炎の悪化と考えている。アトピー性皮膚炎は年と共に症状が軽くなって行くと考えられているのに、少しずつ強い外用剤を使わなければならなくなることはアトピー性皮膚炎の臨床経過とは合わない。内服を中止すると激しい症状が出ると思っているのは内服ステロイドによる副腎不全との混同であると説明しているが、外用ステロイドでは殆ど副腎不全は起こらないとガイドラインの別の場所で説明している。この二つの現象を、皮膚における視床下部・下垂体・副腎系酵素機能の外用ステロイドによるネガティブフィードバック現象であると考えると矛盾なく説明できる。外用ステロイドにより皮膚でのステロイド産生が徐々に抑制されていく過程で、ステロイド外用を減らすあるいは中止すると、皮膚でのステロイド産生が減少しているためにストレスに対して十分に対応できずに皮膚の悪化が生じるということである。また、徐々に皮膚でのステロイド産生が抑制されるため、徐々により強いステロイド外用が必要になって行くということである。

5.皮膚への安易なステロイド外用は控えるべき
 皮膚に対するステロイド外用は皮膚の視床下部・下垂体・副腎系酵素機能を抑えることになるので、元々産生機能が低下しているアトピー性皮膚炎などの疾患に対しては使用について慎重になるべきであると考えられる。2018年版ガイドライン作成時には上記の論文は知られていたはずであるのに言及されていない。この論文の持つ意味を十分考えてガイドラインは作り変えられるべきであると考える。
 皮膚でのステロイド産生を増加させる方策は検討されなければならないが、おそらく運動はその一つと考える。脱ステロイド中の患者が運動量を適切に増加させると皮膚の改善が早くなるという観察からの推察である。

 

************************

 

今日も素晴らしい一日を!

 

 

P.S.  元気が出る徳子の部屋を応援して下さっている読者の皆様へ

 

いつも新しいポストを楽しみにして下さっているのを知りつつ、

近頃なかなか発表できずにごめんなさい。

こちらのブログ以外にも、ステロイドのことと脱保湿のことを知って戴きたくて、

いろいろな活動をしています。

書きたいことは腐るほどあるのですが(笑)、全く時間が作れていません。

 

特に、世界中でも同じようにステロイドの副作用で苦しむ方々が溢れているのに、

日本の様に、明確な効果を表す治療法が

地球上のどこを見渡しても見つかっていないのですが、

私が脱保湿という素晴らしい治療があることを世界に発信してから、

やってみて成功された方々が日に日に増えていることで、

日本の脱保湿治療がスゴイという、

世界規模の一大ムーブメントが起きています。

その為、世界中から私宛に莫大な数のSOSやら感謝のメッセージやらが届き、

ブログにもなかなか取り掛かれないほどの忙しい日々が続いています。

(夜中の2時、3時まで起きてやっているのもしょっちゅうなんです・・・。)

 

一人一人の対処よりも、全体を助けたい・・・という思いはありますので、

日々、時間の捻出などと共に、効率的にムーブメントを広めるがために、

出会ったこともない世界のたくさんのサポーターの方たちと共に

効率的に回して行けるよう、前向きに取り組んではおります。

しばしこの状態をお許しくださいね。

 

先日も、私の広めている脱保湿を絶賛し、フランス社会にも広めたい、と、

フランス語に訳してくれたフランス人の読者さんが出て来てくれたり、

さらに、その要点を英語でまとめてくださったり・・・・

草の根で『脱ステ・脱保湿』のサポート体制が広がって行っています。

ステロイドの副作用をアトピーの悪化だ。」

と言い続けるのにはもう無理があるのでは・・・

と思えるくらい、世界は動き始めています。

素晴らしい治療法を発見できたドクター達のいる日本は、

その動きをリードしていける国だと思います。

 

皆さんのワンクリックやコピペによるシェアも、

世界を動かしていくことになることを

是非、心に留めておいてください。

(清き一票、とかより、格段に楽ですよね。

ソファーにひっくり返りながらでも出来ます!)(笑)

 

さて、

よく、このブログの古い記事も随分あちこちでシェアされているのを、

データ上で見かけるのですが、

気付いて久々に読み返すと、書いた当の私ですら、

内容を忘れていることに気付くことがあります。(^_^;)

新しい記事が出るまで、是非、過去記事もたまに読み返しながら、

なんとか気力をふりしぼって、明るく乗り越えてくださいね。

 

みなさんのことを、ずっとずっと、思っていますよ。

一日も早くよくなってくださいね。

陰ながら、心より応援しています!

 

徳子 あぶふぁぶ

 

 

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