大好評の『脱ステ・超お役立ち情報』15回目は、
阪南中央病院の佐藤健二先生と入院患者さんとの学習会の
過去レポートの公開ですが、多くのみなさんが日頃疑問に思っていることに
ここで答えが出るかもしれませんよ。
いえ、きっとあなたはこれを読みながら膝を叩いて深くうなずきます!
あるいは、「おおおぉぉぉ・・・。」と
納得の声を漏らすかもしれません。
なんでしたら、四つん這いでうなだれて、
「そ・・・・・そうだったのか・・・・!!!」
なんてバージョンもありますが。(笑)
深い理解が、あなたを今の辛い症状から救ってくれますよ。
さあ、読んでみてくださいね!
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佐藤健二先生 談
◆ 脱ステ時の落とし穴・
浸出液や瘡蓋(かさぶた)の捉え方について ◆
ステロイド離脱時の過程で、壊れた表皮から浸出液が出る。
これを老廃物や毒素などと勘違いする人が
とても多い。
実は浸出液には良質なタンパク質が多く含まれていて、
固まり、瘡蓋となって下の皮膚を保護再生させる働きを持つ。
その為、浸出液を拭き取ることや洗い流してしまうと非常に治りが遅くなる。
ただ同時に、浸出液はばい菌の恰好の餌でもある。
増殖するのに最良の栄養素を含むので、過剰な増殖時には
剥がし取ることが必要な場合もある。
大切なことは、浸出液の維持とばい菌の除菌を
バランスよく並行することである。
しかし、乾燥して瘡蓋がはがれるようになると、強い痒みや痛みを伴うため、
勝手に剥がれ落ちる前に自ら剥がしてしまう人が意外と多いが、
浸出液を拭うことと同じである。
特に関節は取りたくなるが、我慢しなければならない。
上記の流れをわかった上で入院治療しないといけない。
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◆入院患者さんから佐藤先生への質問◆
Q. 瘡蓋の下が(菌が増殖し)感染症になった場合、一旦剥がしたほうがいいのか?
A. 感染症なら膿ができ、勝手に剥がれることが多い。
ただ頭皮の場合は髪に絡み剥がれずに固まりやすい。
髪を切り瘡蓋ごと剥がさないといけないこともある。
Q. 浸出液と膿の違いは?
A. 白血球の量の差。
前者は透き通った黄色で後者は濁った黄緑色である。
Q. ワセリンに害はあるのか?
A. 保湿依存症があるかどうかで変わる。
保湿依存がなければ、多少使えど問題ない。
保湿依存症≒ステロイド依存症であり、
その患者がワセリンを塗れば真っ赤になる症状が出ることもある。
詳細は研究されていないため不明である。
Q. 保湿依存症患者には絆創膏やマスクも保湿になり得るのか?
A. なり得る。部分や大きさにもよるが、症状が悪化することもある。
Q. 装着していたマスクを外すとカサカサが減ったが、肌は悪化しているのか?
A. 水分が増えて一時的に瘡蓋が肌に密着しているだけで、
時間が経つとさらに悪化することもある。
Q. 世間で保湿が謳われる訳は?
A. 製品の販促のため(お金のため)の宣伝が充満し、
定着している傾向がある。
ただ、保湿をしているだけでは依存症にはなりにくい。
ステロイドを塗っている人は保湿依存症になる。
Q. 感染症などになる確率は年齢と共にに高くなるのか?
A. 高くなる。脱ステ患者以外も同様である。
防ぐには運動するしかない。
Q. ステロイドを使用してきた量や年数によってリバウンドの程度が変わるのか?
A. そうだと思うが詳細は不明である。
2017.11. 24 とまり木より
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みなさん、いかがでしたか?
読みながら、
「おおおおおぉぉぉぉぉぉ~~~~~!」
と、膝を叩いた方が全国的にたくさんいらっしゃったのが目に浮かびます。(笑)
・・・あり、ですよね~~~?
それでは、次回の『脱ステ・超お役立ち情報』もお楽しみに。
カミングスーンですよ!
今日も素晴らしい一日を!