アーカイブ | 2021年9月18日

ステロイド副作用を報じたTV番組への批判について・佐藤健二先生のお考え

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ご覧になった方も多いかと思いますが、

先日、某テレビ局が、人気番組の中で、

ステロイドの副作用に苦しんでいた女性が、

ステロイドをやめることで、時間はかかりながらも、

とても美しい肌を取り戻した経過の実話を放映しました。

 

 

しかし、その放送後、番組とその制作側に対してだけでなく、

情報提供した女性や、監修した医師にまで、膨大な批判が浴びせられました。

ステロイドを推奨する医師たちと、

非ステロイド治療を好まない患者さんたちです。

 

 

女性は、ただ、苦しんでいる方々を元気付けたい思いで

勇気を持って彼女の真実を伝えてくださっただけなのに、

過剰なまでの非ステロイドに反対される方々の反応と、

彼女がネット上で罵詈雑言を浴びせられたことは看過しがたいことで、

そちらにも思いを寄せたたくさんの視聴者の方々が、

逆にテレビ局へ、“すばらしい番組を制作されたこと”に

称賛のメッセージを送ってくださっているようです。

非ステロイド治療を選んだ方々です。

番組へのご意見ご感想コーナー

 

 

前線に立って行動をとられた方々、

勇気ある番組制作に取り組んだ方々を、

見て見ぬふりをしないこういった行為は

愛に溢れた素晴らしいことだと思います。

 

 

しかし、日本皮膚科学会、日本アレルギー学会、日本臨床皮膚科医会、

日本皮膚免疫アレルギー学会、日本小児アレルギー学会、

日本小児皮膚科学会、日本アレルギー友の会(患者会)が、

合同でテレビ局に抗議文を提出した為、

翌週にはテレビ局が番組上で異例の、“混乱”への謝罪をされました。

「ステロイドは正しく使えば安全な薬」という主旨にまとめられました

 

 

海外でも非ステロイドの動きは加速していますので、

日本のこの一連の報道は広く伝わっています。

私のところにも、世界のあちこちから

「自分に何か出来ることはないでしょうか?」

という、温かいメッセージが多数届いたほどです。

 

 

これらの動きについて、

今、世界中が注目する『脱ステ・脱保湿』治療を発見された、

日本の誇るべき皮膚科医・佐藤健二先生(阪南中央病院

お言葉を発信されていますので、ここにシェアさせて戴きます。。

以下、佐藤先生の発表されたお考えを、是非ともお読み戴ければと思います。

世界が注目している日本の医学界とメディアの動きですので、

このあと英語版も発表しますね。

 

 

一番下には私なりの考えも述べさせていただいています。

よろしければ、そちらもご覧ください。

(注: 佐藤先生のお言葉部分の色分けやフォントサイズの変更、改行などは、

小学生のお子さんでも読みやすいブログを目指す私😆の判断でやっております。)

 

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     **************************
 
 
 
ザ!世界仰天ニュースへの皮膚科学会などの批判について思うこと
 
 
抗議文は間違った科学的説明で世間を惑わしたと言って批判していますが、
ステロイドを止めれば悪化したこと、
そして時間はかかったが非常にきれいになったことについては全く触れていません。
元の病気は酒さ様皮膚炎で、これへの治療は
ガイドラインでも普通の皮膚科の教科書でもステロイドの中止と出ています。
これらのことについてなぜ何も言わないのでしょうか。
 
 
9/7の放送では、ステロイド外用で副腎からのステロイド産生が減り、
ステロイド中止でステロイドがなくなったために酷い症状になったとの解説ですが、
全身に大量に塗ると起こる現象です。これはガイドラインにも記述があります。
しかし顔面程度への外用では起こりにくいことは事実です。
 
 
放送での、現象の説明の誤りは確かに問題ですが、それよりも、
外用中止で悪化したこととゆっくり待てば改善したという
事実を無視することの方がもっと大きな問題と思います。
 
 
科学は事実を説明することが使命で、
事実を無視することは科学の基本を逸脱していると思います。
批判文を出した各学会などはこの点をじっくり考える義務があるように思います。
 
 
2017年にネズミでですが、
皮膚でステロイドが作られることが証明されました
人間の皮膚でもステロイドホルモンを作る全ての酵素の存在が証明されています。
このことが分かれば、皮膚に人工のステロイドを外用すれば
フィードバック機構で皮膚でのステロイド産生が抑制され
ステロイド外用を中止すればステロイド産生が間に合わず
皮膚ではステロイド不足で炎症が起こることはごく普通に考えられることだと思います。
このような説明をしておれば学会も批判はできなかったのではないかと思います。
 
 
2021年1月にはイギリスで国立湿疹協会イギリス皮膚科学会が、
アトピー性皮膚炎で治りにくい症例については
ステロイド離脱も一つの治療であることを表明しました。
日本の学会は遅れているように思います。

                     

                       佐藤健二

 

     **************************

 

いかがでしたでしょうか?

とてもわかりやすい説明だったかと思います。

 

今どきは日本のTV番組も海外で見られる時代ですから、

この番組は放送直後には世界の非ステロイドのグループでもシェアされていました

なんと、地球の反対側のブラジルからもご覧になっていた方がシェアされ、

多くの方々に大変称賛され、感謝されていました。😍

あの番組を見て、辛かった脱ステ時代を思い出したり、

あるいは辛い現在の症状を理解してもらった気持ちになり、

泣いた。😭」、という声も多数あがっていました。

世界には、ステロイドの副作用で苦しんでいる方々が

あふれるほどいらっしゃるのです。

 

      ◆『元気が出る徳子の部屋』読者さんの世界分布図◆

『元気が出る徳子の部屋』の読者さん分布図(2021年9月現在)。アフリカの一部の国々と中東の紛争地域以外、全てに読者さんがいらっしゃいます。つまり、ステロイドの副作用に苦しむ方々が世界規模でいらっしゃるという証明です。拙ブログを通して日本の『脱ステ・脱保湿』を学びたい患者さんが世界中にいらっしゃるということです。

 

 

世界では、患者たちが動き始めています🌎

ステロイドはもう塗りたくない!」

という地球規模であがっている患者たちの真の声を・・・

ステロイドをやめたらよくなった!」

と、利益なしで本人たちの事実をあげている患者たちのその声を・・・

大きな力が抑え込むことで、

判断材料となる情報を得られない社会になることを私は危惧します

 

 

ステロイドを使いたい方々は使えばいいのです。

病欠を取るわけにいかない、など、色々なケースで、

炎症を一時的に抑える効能の恩恵を授かることはありでしょう。

そんな患者さんを責める気は毛頭ありません。

しかし、使うのも、使わないのも、

自分の目で見て判断できる情報を得るチャンスを奪うことは

公平な社会ではありませんし、

その構築なしでは、日本は未熟なままです。

使う、使わないは、各自の責任の下に自分が決めるべきことです。

しかし、使いたくない患者が医師からサポートを受けづらい社会は

是正されなければなりません

現に、ステロイドをやめてよくなっている方々も莫大な数いらっしゃるのですから。

 

 

『脱ステ・脱保湿』は強く健康な肌を

取り戻すためには私も推奨していますし、

薬なしでここまで楽になれるとは

想像だにしませんでした。

年ごとに本当に肌が強くなっていきます

ステロイドをやめて8年、私は生涯で肌がここまで丈夫になったことはありません

たまに少しただれても、とにかく皮膚自体が丈夫なのです。普通なのです。

しかし、薬なしでよくなるまでの経過は、大変辛い部分がありますし、

治る過程では、社会生活が営めないほどの症状も乗り越えなければいけないので、

絶対非ステロイドにしなさい、などとは言えません。

本人の並々ならぬ覚悟も必要なのです

再度言いますが、使いたい方は使ってください。

私は、私とその周囲の経験から、使わない方がよくなったと伝えているだけです。

なぜなら、恐ろしい副作用を起こすことがあることを伝えることも

経験者としての使命だと思っていますから。

色々なことを知ったうえで治療の選択をするべきなのです。

 

 

ステロイドを使うことを非難はしないけれども

使わない治療でよくなっている患者がいることも

知る権利、知らせる権利があると考えます

勇気を持って前線に立って、その方にとっての真実を伝えている行為を

大きな力でねじ伏せるような未熟な社会は

知る権利を奪うことであり、

世界の潮流と逆の方向に向かっている行為です。

皮膚科学会のガイドラインにも、アトピーに関しては

「治す薬はない。」とあるのですから、

患者はステロイドを使わない治療の選択も出来て当然でしょうし、

医療がそれをサポート出来る体制が望まれます。

 

 

決して戦う必要はないのです。

使いたければ、使う。それも、いいね!」👍です。

使いたくない患者が使わない。それも、いいね!」👍です。

どちらかが反対意見を強く排除するのは

成熟した社会ではありません。

裏になんらかの理由があるのでしょうか?という疑念を持たれるのは

非ステロイドをよしとしない方々にも望ましくないことかと思います。

 

 

世界の潮流はすでに大きく動いています。

ステロイドを塗りたくない患者が塗らない選択ができ、

適切な治療を受けられる社会が出来上がるまで、

先頭に立ってくださっている先生たち、

その他活動して下さっている方々がすでにいらっしゃるのですから、

シェアいいね!」👍などで

さらなる発言の機会と

次の活動へのエネルギーを送ってあげてください

 

 

デモで声をあげたりしてほしいとは一切言っていませんよ。😆

ただ、何もしなければ、何も変わりません

患者の一人一人の小さな発信(いいね、や、シェア)が、

生きやすい社会(ステを使わない治療の選択権)をつくるための

大切なアクションです💖

あなたに今できること、それを淡々と続けてください。

一人一人が動けば、それは莫大な数になるのですよ。

それが、私の進める戦わない静かな革命戦士運動です。

あなたにとっても、生きやすい世の中になっていきますように・・・。

 

今日も素晴らしい一日を!

 

P.S. 読み終わって賛同して戴けた方、

Facebookいいねボタン、シェアボタン、

もしくはTwitterのシェアボタンなど、

ぽちっと何か一つアクションをとってみてくださいね。😉

それだけで、あなたが世の中の関心度を社会にアピールをしたことになりますよ。

 

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👇 英語版はこちら!English Version 👇

Dr. Kenji Sato’s Thoughts About Criticisms of a Japanese TV Show That Aired TSW (Topical Steroid Withdrawal)

 

 

オーストラリアのウェブ・ニューズに執筆依頼されて書いた記事

中には恐ろしい副作用の写真があります。

Australian web newspaper NORTHERN COMMUNITY NEWS 

Topical Steroid Withdrawal & NMT (No Moisturising Treatment)