阪南中央病院・皮膚科(大阪)では、
入院患者さんと佐藤健二先生の学習会の内容を公開してくださっています。
今回のお役立ち情報は、なんとなんと!みなさんお悩みの浸出液です!
ステロイドをやめた後のリバウンドの中でも、不快指数上位に入る症状ですよね。
読んで、バッチリ理解してみてください。
◆浸出液について◆
★滲出液が出ると毒が出て良いと思い、患部を拭いてしまったりする。(いいのでしょうか???)
➡ 治療の原則と真逆。
滲出液は傷を治すためのもの ➡ たんぱく質が蓋をして保護する目的がある。
★浸出液は2パターン
☆ドロドロ ➡ たんぱく質の濃度が高い。ドーム状に液が固まる。
☆さらさら ➡ タンパク質が少ないため、危険な状態。どんどん流れる。
★浸出液をティッシュペーパーで拭いてしまうのはだめ!!
※ 様々な化学物質がとけて皮膚に入ると傷を悪化させる。
(ティッシュにはたくさんの化学物質が含まれていますよ。)
では、どうしたらいいか?
👇
☆ガーゼを(一枚だけ)あてるようにするべき(人工的に瘡蓋をつくる目的。)
☆瘡蓋は何もせず放置
☆ガーゼはできるだけ長く置く(最長一週間は置く)
●ガーゼををはがした時(はがれた時)に、一部の瘡蓋がガーゼと一緒に取れるが、
皮膚に浸出液が出ているか、 汗で湿っているかで、再度ガーゼを使うべきか否かを判断する。
(汗の場合は、ガーゼ不要。)
ガーゼについた液体の色で汗か浸出液かを見分ける。
●関節や動くところ(ガーゼが剥がれやすい場所)は、
ガーゼを貼ってから小さいサイズの下着を着て固定させると良い。
●ガーゼは消毒液で滅菌されているので、そのまま使うと皮膚が消毒液に負けてしまうため、
水で洗ってから使う。
干したガーゼは硬いため、よくもんで柔らかくしてから使う。
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いかがでしたか?この細やかな説明、素晴らしすぎますね?
さて、次は、Q & Aコーナーですよ。
さあ、皆さん、ご一緒に・・・
「教えて!佐藤センセイ~~~~ ♪ 」
◆入院患者さんから佐藤先生への質問◆
Q. 脱ステロイドと脱保湿はどちらを先にするか?
A. 脱保湿→ステロイド。ステロイドを塗っているうちは炎症が出ないため。
Q. 浸出液が出る人、出ない人の違いは?
A. 皮膚が削られているか、そうでないかの違い。
Q. 感染症で滲出液が止まらないのはなぜか?
A. 菌が皮膚の下の方まで痛めているから。(同時に膿も出ている)
Q. 瘡蓋がきっちりとくっついている間は感染症になりにくい?
A. なりにくい。(感染症で菌がいると浸出液が出てきて、瘡蓋も取れるため)
Q. ステロイドが入っているのを隠している外用薬の代表例は?
A. 非常に多いのは漢方。普通の治療でもよくある。使ってすぐに良くなるのは疑ってみるべき。
*某医院ではステロイド不使用をうたっていたが、弱いステロイドなら弊害はないと思い処方していた例がある。
実際は普通のステロイドより濃度の高いデルモベートが入っていた。
Q. サウナが保湿になるならホットヨガは保湿になるか?
A. 当然保湿にはなる。ただ、アトピーの人は汗が出にくい。
汗を出しやすくするという目的に限定し、自分で評価して行う分には良い。
Q. 蕁麻疹が出る理由は?
A. 皮膚の血管の中にある、肥満細胞からヒスタミンが出るときに、
血管から液体が漏れる。慢性蕁麻疹が起こる原因の大部分は不明です。
*急性蕁麻疹 ➡ 例えば、青魚は時間を置くと蕁麻疹が出てきやすい物質ができる。
*慢性蕁麻疹 ➡ 原因はよくわかっていない。
体調が悪いと出やすい。
環境の変化は、多少影響する可能性あり。
カフェインも蕁麻疹を起こす原因になりうる。チョコレートは珈琲ほどではない。
2019.04.26 『とまり木』より
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みなさん、いかがでしたでしょうか?
まだまだ知らないことがいっぱいあったりしますよね?さすが、阪南情報はスゴイですね。
こんな役立つ情報を自宅でゲットできるなんて、ありがたいことです。
症状に文句ばかり言いがちな私たちですが、お茶の間のソファーでひっくり返ったまま
携帯やパソコンを開いただけでいい情報が入ってくる・・・
そんないい時代に生きている私たち・・・・
きっとかつてのお殿様たちなんかよりもいい生活をしてるはずですよ。
感謝、感謝で今を乗り切ってくださいね。
今日も素晴らしい一日を!
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NMT Super Helpful Information From Dr. Kenji Sato’s Patient Meeting – No. 7
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