ミイラ赤ちゃんだった私から、アトピっ子のお母さんたちへのメッセージ


 

生まれて半年ちょうどの日、一日炎天下にいたことをきっかけに

私の重症アトピー性皮膚炎の人生は始まりました。

全身真っ赤っか。

体中からドロドロ浸出液が流れ出るので、薬を塗って、包帯を巻いて、

私は目と鼻と口以外は全身包帯だらけのミイラのような赤ちゃんでした。

赤ちゃんでありながら、どこに行っても、誰からも「可愛い!」とは言ってもらえませんでした

せっかくの持って生まれた実力を包帯で隠していましたからね (笑)。

 

あまりに悲惨な姿で、私を不憫に思った母は、

授乳中もその後も、医師に言われた通り、徹底的に食事療法をも試みました。

真面目な母なので、徹底的に、です。

 

当時、なぜか私はお餅が大好きだったらしいのですが、

食事療法を指導する医師から「お餅も絶対ダメ!」と止められていたので、

お正月も家族全員お餅はなし。

食の溢れている現代では、お餅なんていつでも食べられるし、別にごちそうでもなんでもありません。

しかし、昭和初期までの皆さんは、年末に一生懸命働かないと「餅、食えねえぞ!」(笑) と合言葉にするくらい、

お正月にお餅は必須でしたから、相当食べたくなるのでしょうね。

私も家族が食べているのを見ると、「一口でいいから、ちょーだい。」とたどたどしい口調でせがんだらしく、

かくして両親は、お餅が食べたくなると、眠りの浅い私が眠りについた後の夜中に

こっそり居間でお餅を焼いて、コソコソと食べたそうです。(笑) さぞかし、おいしかったでしょうね(笑)。

 

しかし、それくらい徹底的に食事療法もやりましたが、

効果は全くありませんでした

私の症状は全く改善せずに、

家族全員が、痩せました・・・・・。(笑)

 

私も何十年とこの病気をやっていて、

仲間からは “アトピー界のパイオニア” という称号まで戴いているほどですが (笑)、

未だに

「あれを食べたから悪化した。」

「昨日、甘いものを食べすぎたから悪化した。」

などの、共通項をひとつも見つけたことがありません

医学的にはあれこれあるのでしょうが、実体験として、

ことアトピーに関しては何一つ共通項がない、と感じるのが

私たち多くの患者の意見です。

入院中も、患者仲間全員が同じことを言っていました

意見、というより、事実と言った方がいいかもしれません。(もちろん、偏った食事はよくありませんが。)

 

やるべきことをやり切った母も、同じく、

「食事療法だけは意味がないから、何でも食べたらいいわよ。」

と、よく言っていました。

まあ、当時の医学ですから、現代の医学と比較しても、まだまだ研究途上のことだったとは思われますので、

患者側からのひとつの話として、聞き流してください。

 

話しを元に戻します。

 

ミイラ赤ちゃんだった私が一向によくならないので、

当時皮膚科の医師が処方してくれたアメリカから来た値段の高いお薬を、

ひどいところには、「すり込むように塗って。」と指導されて使い始めました。

院内では、いつも先生が直々にその薬だけは塗ってくださって、スペシャル感を醸し出していました(笑)。

 

それが、ステロイドです

 

当時はアトピーという言葉も、ステロイドという名前も、うちの家族しか知らないのでは?(笑)

というくらい、あまり多くない病気でした。

だいたいが “湿疹”、と呼ばれ、幼い頃に炎症が出たとしても、そのうち周りのみんなは治っていたようです。

 

しかし、ところどころに血のにじむミイラ赤ちゃんは、なかなかよくなりません。

両親は私のことが可愛そうで、可愛そうで、

毎日病院に通って包帯を取り換えてもらい、丁寧に、丁寧に、私を育ててくれました。

ステロイドを塗り始めて、少し調子のいい日に、包帯を巻かないと、

ミイラ赤ちゃんはキョトンとしていたそうです。

包帯は自分のユニフォーム感覚だったのでしょうね (笑) 。

 

(それから、ステロイドにより難治化した皮膚炎のために、薬を塗って炎症が引いてはまたぶり返し、

ステロイドを塗らないと日常生活が全く出来ないほど、悪化を繰り返す人生を送ってきました。

4年前にステロイドを止めて、今は健康な人間らしい皮膚が日々作られていることに喜びを感じています。)

 

さて、私が何を言いたいか・・・。

 

私はミイラ赤ちゃんでした

誰にも可愛いと言ってもらえませんでした

 

しかし、私には、

そんな記憶はありません

 

上に記述したことは、全て、今は亡き両親から、昔を懐かしんで話してもらったことです。

私が赤ちゃん時代で覚えているのは、先生が直々にいつも特別な薬を院内でも塗って下さっていたこと。

紫の光を皮膚に当てて治療していたこと。

薬剤師さんが、体全体に塗る(ステロイドではない)軟膏を、当時ガラスの台の上で、

ケーキにクリームを塗るナイフのようなもので丁寧に混ぜていた姿と病院の光景。

そして、薬の臭い、などなど・・・・。

 

目と鼻と口だけ出して包帯していたとしても、呼吸が出来て、食べ物が食べられ、

両親が私をいつくしんで育ててくれたので、

苦しみにのたうちまわった記憶などないのです

 

壮絶な痒みによる不眠や、不快感により、ミイラ赤ちゃんは相当泣いたことでしょう。

それを見ていた両親は(なんとかしてあげられないものだろうか・・・。)と、

自分のこと以上に心を痛めていたのは察するに余りあります。

 

でも、痒くて、痛くて、さんざん泣いた後には、

優しい両親が、私を見つめて抱いていてくれたはずなのです。

 

・・・皮膚炎で、目も当てられない姿になっているお子さんに、胸がつぶれる思いの皆さま。

お子さんにステロイドを処方されて使ってしまい、悪化して切ない思いのお母様(お父様)

 

それでも、大丈夫ですよ!

今、しばらくの辛抱です。

 

見ているだけで、どうしようもなく辛く切なかったとしても、子供って未来にはそんなに(辛さなんかは)覚えていないものなのですよ

 

必ず、よくなります!

 

地球規模でもほぼ最長期間、と言ってもいいくらいステロイドを使ってきた私ですら、ステロイドを止めて、保湿を止めて、

強い皮膚が蘇ったことを心から実感しているのですから。

 

赤ちゃんのアトピーは自然に治るのです。

ステロイドを使うとさっと炎症は引きますが、文字通り引っ込めただけで、その後に難治化します。

私がその生きた見本です

 

何かの意味があって、

きっと、神様か何か目に見えない力が、あなたにわけあって強くなってほしくて

今だけ与えてくれている試練なのです。

これを乗り越えることで、あなたはもっと強くもっと優しくなれるのです。

そうならなければいけないのですよ。

過去の苦しい経験は、未来に生かさなければなんにもならないのですから。

辛い経験の無駄使い(=悔やむこと、嘆くこと)はやめましょう。生かす、しかないのです。

 

今、ステロイドをやめる決断をしたのだから、それでいいのです。

使った過去を悔やむことなどありません。

その時、それが一番いいことなのだと思ってやったことであり、

お子さんを苦しめようと思ってやったわけではないのですから、愛があったのです。

 

愛なのだから、悔やむ必要はありません

 

悔やんで泣いていればお子さんがよくなるのなら、悔やめばいいのですが・・・もちろん、よくなりませんよね?

どんな思いで過ごしても、同じように時が過ぎていく自分の人生を、悔やんだりする時間に費やさないでください。

悔やんでいる時間も、あなたの大切な命の1分です。

 

今の、この、お子様との貴重な闘病のひと時を、

あとで、「いい経験させてもらったわ~~~~。」と笑って語れるように、

ただただ、愛を持ってお子さんを見つめてください

それだけで十分あなたは立派なのです

 

ミイラ赤ちゃんは両親のことを全く恨んでいません

よかれと思って、当時高価な薬を買ってくれていたのです。

辛かった(はずの)闘病は、ミイラ赤ちゃんは覚えていません。

それどころか、ありがたいことしか思い出せません。

 

両親にとって、ひどい炎症に苦しむ子を目の当たりにしながらの子育ては、さぞかし大変だったことでしょう。

それでも、両親は当然のように、自分たちより私には絶対長生きしてもらいたいと思って育てていたはずです。

ちょっと見た目はポンコツ赤ちゃんでも (笑)、

私が命に関わる病気でないことを、ありがたく思ってくれていたことに間違いありません

 

あなたのお子さんも、必ず、将来、あなたに感謝してくれますよ。

しっかりお子さんの目を見つめて、とろける笑顔で接してあげてください。

命があるだけでそこにいてくれるだけで

ありがたいことなのだと気付いてください。

 

“私を強くしてくれるために生まれてきてくれたのね。ありがとう。

お母さん(お父さん)も、お前を全力で守ってあげるからね。

生まれてきてくれてありがとう。”

 

そう、寝顔に語り掛けてあげてくださいね。

 

明るい未来に、また、一秒、一分、と、あなたは一歩ずつ近づいています。

少しだけ・・・・何ごとも時間がかかることだけは理解してください

“時間の経過” は認めてあげてくださいね。

 

今のこのひと時を、

振り返ると本当にあっと言う間に過ぎている “子育て” という貴重なこのひと時

思いっきり味わってください。

ありがたく、かみしめてください。

 

お子さんがそばにいてくれること

命あってそこにいてくれることに幸せを感じてくださいね

 

今日も、子育て、お疲れ様でした!

 

 

 

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A Message for the Parents with Atopic Dermatitis Children, From a Used-to-be a Mummy Baby

 

 


ミイラ赤ちゃんだった私から、アトピっ子のお母さんたちへのメッセージ」への1件のフィードバック

  1. Title: A message for the mothers with atopic children, from a used-to-be a mummy baby!

    When I was exactly 6 months old, I spent a day out in the hot sun, and that triggered my life with severe atopic dermatitis. My whole body became bright red. Because every patch of my skin was oozing, my parents put medicine on my skin, bandaged me up, and I ended up looking like a mummy. Even though I was a baby, no one ever said to me ‘What a cute baby!’ Too bad I couldn’t show to them my natural cute-ness! LOL

    My mother felt very sorry for my situation, and listened to the doctor when he told her to change her diet while breastfeeding, and even afterwards.
    My mother took this task very seriously, and completely changed our families diet.

    Back then, ‘mochi’ (glutinous rice cake) was one of my favorite foods to eat. However, because the doctor told her ‘don’t eat mochi either!’, no one had mochi for new years, even though it is a must-have food for new years in japan. Nowadays we live in a culture with an abundance of foods, but back then mochi was a delicacy, and we all worked hard until the end of the year so that we could have some. I was told that when they would be eating mochi I would say ‘please give me just one bite, please’. After that my parents would only eat mochi at night time, after I fell asleep. I bet they enjoyed this mochi very much!

    As you can tell, we strictly and thoroughly committed to diet therapy, but we did not see any improvement whatsoever. My condition did not improve, and all of my family members ended up losing weight..LOL..

    For many decades I have had this condition, and some of my friends even call me ‘the pioneer patient of atopic dermatitis’ lol.
    Even then, I have never experienced diet having an effect on my condition.
    ‘Because I ate this, my condition has worsened’
    ‘I am flaring today because I ate too much sweets yesterday’
    Medically, there may be a correlation with diet and skin, but many patients including myself do not see a direct correlation.
    When I was hospitalized at hannan chuo hospital in osaka, many of my patient friends said the same thing. However this does not mean that I recommend a unbalanced diet.

    My mother, who after thoroughly committed to diet change also told me
    ‘Eat anything you want, restricting your diet did nothing for you.’
    However, I want to remind you that the dietary advice was from long time ago, and as medicine has advanced, many things may have changed as well. I am just sharing what was true for myself.

    Going back to my story…

    As my mummy condition did not improve at all, my dermatologist prescribed me an expensive medicinal cream from the U.S.A., and told my parents to ‘rub into the skin thoroughly’. At that time, only the doctor would apply this special cream onto my skin, and I remember feeling like a V.I.P. hehe.

    As you probably suspect already, the creams that they were applying on me were STEROIDS.

    Back in the days, no one knew of atopic dermatitis or steroids.
    Many times they called it ‘eczema’, and even if a child had it, many outgrew it overtime.

    However, this mummy baby with some blood showing through the bandages showed no signs of improvement.
    My parents felt so badly for me, and took me to the hospital every single day to have my bandages changed. My parents truly cared and did everything they could for me.
    After applying steroids, I began to have some good days, and when they did not apply bandages on me, they said I looked confused.The bandages must have felt like they were uniforms for me!

    (After this, because steroids complicated my dermatitis, even if I would apply medicine the symptoms would subside for a little bit and come back with a vengenance. I became heavily addicted to steroids, and would not be able to function without using them every single day. Four years ago I completely quit steroids, and my body has recovered enough to have ‘normal’ skin, and I could not be happier!)

    What am I trying to say with all of this…?

    I was a bandaged baby that looked like a mummy.
    No one told me that I was cute.
    However..I do not remember any of this.

    I have only heard about the above statements from my parents.

    All that I remember is that the doctor was the one that would apply the ‘special medicine’ at the hospital.
    How at the hospital they would be mixing the medicine with what looked like a cake spatula..
    the smell of medicine…etc.

    Excluding my eyes, nose, and mouth I was covered with bandages, but I could breathe, I could eat, and I was loved by my parents. Because of this, I do not remember writhing in discomfort and pain.

    I can only imagine that from the intense itch, lack of sleep, and overwhelming discomfort I must have cried alot.
    My parents were probably more distressed than I was, wanting to help me in any way possible.

    However, after I would cry out my eyes from the itch and pain, my kind parents probably held me, and hugged me tightly.

    For the parents who feel horrible for their children who are going through topical steroid withdrawl symptoms..
    For the parents who used steroids on their children, and now their skin is flared and your heart is hurting…

    it’s ALL going to be ALRIGHT!
    We just need patience.

    Even if your child is currently suffering immensely, in the future most of them forget about the pain.

    They will heal!

    Even in the history of human kind, I am one of the longest users of topical steroids. Even then, after stopping steroids and using moisturizers, my skin is becoming stronger.

    Baby atopic dermatitis heals naturally with time.
    When we apply steroids, the inflammation goes down quickly, but this is just suppression, and after that the problem becomes even more complicated.
    I am the perfect example for this.

    Maybe for some reason, God or some force wanted you to become stronger, and he may be temporarily be giving you this challenge. By overcoming this you will not only become stronger, but you will also become kinder. We must grow from this experience, and use it for our advantage in the future.
    Let’s make sure we don’t waste this opportunity (regret, lament), and lets make use of it.

    There is no reason for you to regret using steroids on your child. You believed that that was the best thing to do in that moment, you did it out of love, and not because you wanted to hurt your child.

    Because it was an act from love, you have no reason to regret your actions.

    If it would help your child if you cry and regret, go ahead..but you know that this does not help them.

    Time passes equally for all of us, and we are the ones that decide which emotion to feel. Please do not spend your precious time regretting something. The time you spend regretting is a valuable minute of your precious life.

    To make this time a valuable one, please look into your child’s eyes with a BIG smile while you fight this condition. Afterwards you will be able to say ‘that was one heck of a ride, but it was a good experience for all of us.’ If you can spend this time loving your child, it is more than enough.

    the used-to be mummy baby does not have a grudge against her parents.
    My parents thought in the best interest for me, and bought an expensive medicine (at that time) for me.
    I do not remember any suffering that I went through.
    I can only remember the things that I am thankful for my parents.

    It must have been very hard for my parents to raise me while I had such horrible symptoms.
    Even then, my parents raised me wishing that I would of course outlive them.
    Even if I looked very odd (LOL) they must have felt happy that my condition was not a life threatening illness.

    In the future, your child will, for sure, thank you too.
    Please look into their eyes with a warm smile while you care for them.
    Please realize that just that your child is alive is something to be very thankful for.

    When your child goes to sleep, please whisper to them..

    ‘You were born to make me stronger, weren’t you? Thank you. Mom (and Dad) is going to protect you with everything I have. Thank you so much for being born.’

    You are heading into the bright future..1 second, 1 minute, you are getting closer.
    You will get there..Please know everything takes time. Accept this time for healing.

    When we look back, raising a child goes by so fast. Please enjoy this precious time.

    Please feel thankful that your child is close with you, that they are able to be with you because they are alive.

    Cheers for another day for being with your child!

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