「なぜ、よくならないの?」と悩んでいるあなたへ - 後編

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さて。
よくなる為には他者への配慮も大事だ、と説明させていただきました。
もちろん周囲の方々を大切にしようということも大事ですが、
それだけではなく、一番私が気になるのは、
これらの(前編の赤い文字部分)、
「さわやか」とか「気分が上がる」という感情からかけ離れたような
マイナスの響きを持つ言葉の連続を、
あなたはあなたの脳にしょっちゅう聞かせているかもしれない、ということです。
声に出していなくても、
あなたの脳はそのマイナスの言葉(思い)を認識しています。
そして、それは人間の体の一番大きな臓器と言われる 皮膚も認識しているはずです。
 
 
なぜなら、ストレスを感じた時に、
胃が痛くなったり、
吐き気がしたり、
下痢をしたり、
頭が痛くなったり、
めまいがしたり・・・
あなたの体があなたの心に反応して
症状が起こるのを
誰もが経験したことがあるかと思います。
胃や頭、それだけでなく、他の部分も、
体があなたの心に反応しているのに気付いたことがありますよね?
皮膚だけは別でしょうか?
いえ、皮膚もあなたの心の声を聞いているはずです
 
 
治りたいのに、
いやなことばを自身に投げかけ続ける・・・
これがいいわけがありません。
 
 
私が、
早く治るためには無理矢理楽しいことを考えたり
笑顔でいるようにしましょう。」
と繰り返しお話しているのはこういう理由からです。
無理矢理口角を上げてでも、
笑った方がいいのです。
心の中は科学では証明できませんし、
私は科学者ではないので、脳や体のことを話すのはおこがましいですが、
あなたにも思い当たる節があるはずです。
 
 
つまり、脳と体はあなたの心の声を聞いています
脳が聞いて、体が反応する、という流れが起こるのです。
あなたの心が必ず症状に影響を与えるはずです。
 
 
私がかつてステロイドの副作用で阪南中央病院(大阪)に入院していた時、
症状だけでなく、心の面で苦しむ患者さんたちにたくさん出会いました。
むしろ、ほぼ全員が心との闘いをされていたような気がします。
 
 
 
日中元気にしていても、夜になると落ち込んでしまう方々、
家に残してきた家族を思い、無力感にさいなまれる方々、
穴を開けた仕事と同僚への申し訳なさに苦しむ方々、
不快な症状に身も心も打ちひしがれてしまう方々・・・
 
 
佐藤健二先生(“脱ステ・脱保湿”治療提唱者・阪南中央病院皮膚科)が
そんな入院患者さんたちに
さりげなくケアされているのを何度もお見掛けしました。
先生は心の部分が症状に影響することに気付いていらっしゃるからこそ、
細やかに配慮されているのだと私は勝手に思っています。
(現在入院中の患者さんへ。先生は、気付かないふりをされていても、
しっかり気付いて気にかけていらっしゃいますよ♪)(笑)
 
 
このようなことからも、
『脱ステ・脱保湿』をやるにあたって、
心を前向きに保つ努力をすることは、
治療の根幹と言っても過言ではない・・・と、私は経験者としてお伝えしたいのです。
 
 
しっかり治療法を守っているのになかなかよくならないんだ!」
と、SNSなどで嘆きまくっている方々がいます。
「あのぉ~・・・・その、愚痴っている部分だけでも、
すでに治療法を守っていませんよ~?」
・・・と、私は心の中で静かにツッコミを入れています。(笑)
 
 
ちゃんとやっているのに・・・!」
と言っている時点で、アウト~~~~(笑)です。
早く良くなりたかったら、
ネガティブなことを考えるよりも、
よい部分を探してみてください。
 
 
実際に、莫大な数のステロイド副作用の方々の言動を見ていると、
SNSなどで繰り返し繰り返し
公に質問したり、
ご自分の症状を事細かに説明したり、
嘆き続けている方々をよく見かけますが、
そういう方々ほど治りに時間がかかっているというのが顕著です。
おもしろいくらい(というと失礼かもしれませんが)
如実に行動に結果がついてきています
この現象は私としてはスゴイ検証結果として印象的です。
「あのぉ~・・・その愚痴、やめた方がきっと治りが早いですよ。」
って、(先の予測がつくだけに)許されるなら教えてあげたいくらいです。
 
 
世界の非ステロイドの交流グループなどのコメント欄を見ていると、
新しいメンバーで、怒涛の愚痴や嘆きをポストし始める方々がいます。
今の私にはわかります。その方々が治癒に少し時間がかかるのが。
愚痴や不安を口にしている方々は、
治療法にも迷いが出がちで、
あっちの治療、こっちの治療と揺れ動いてもいます。
そして、実際に、何年かたった後にも、
「まだよくならない・・・。」とおっしゃって、
ご自分の症状だけは、他の人と違って重いのだと思い込んで
コメントを続けていらっしゃいます。
法則のように顕著な傾向なので、知っていて損はありませんよ。
 
 
なんで治らないんだろう?」
と思い悩むより、脱ステ・脱保湿の復習をしてください。
何か大切なこと(やるべきこと、やってはいけないこと)
見落としているかもしれません。
調べて、知識を得てください。治癒に近づくチャンスです。
 
 
自分が悪化するのはなぜ?」
そもそも、皮膚炎の原因は特定するのが難しい場合が多いのです。
悪化したという事実に焦点を合わせるのではなく
(脱ステ・脱保湿の’マスター’ に、まだなれていないかも・・・)と考え、
「おっしゃ、復習するぞ!」と見直しを始めてください
学び始めた瞬間から
あなたは治癒に一歩近づきます。なんてラッキーなんでしょう!
 
 
こんなにひどくなってる・・・!」
どの辺を見ていますか?
あなたの体は100%炎症で覆われているのでしょうか?
炎症のない部分もあったりしませんか?
悪い部分に焦点を合わせると辛くなります。
「お?ここは何ともない!こっちもちょっといい感じのお肌♪」
「ここ、昨日よりよくなってる!」
「ここが何ともないのは、ラッキーとしか言いようがないな。」
と、焦点をよい部分に合わせ
ポジティブな言葉を発してみてください
あなたがお医者さんでないなら、悪化した部分はそこまで見なくていいのです。(笑)
 
 
また悪化してる。。。」
皮膚炎の治癒は一直線ではありません
また、皮膚のターンオーバーの期間も当然配慮に入れなければなりません。
明日、治るわけではないのですから、
ちょっとくらいのアップダウンに泣くよりも、
ジャンプする前にしゃがんでいる自分を想像してください。
必ずよくなる。)
心にこの言葉を聞かせてあげてください。
 
 
昨日はよかったのに今日はこんなひどい・・・。」
今日悪化したなら、たいていの場合、
昨日、何かいつもと違うことをやってしまったか考えますよね。
(そういえば、水分を取りすぎたかも・・・)
(夜更かししちゃったしぃ・・・)
といった何かに気付いたら、それはあなたの治癒に向けての一歩前進になります。
嘆くのではなく、考える。学びにする
そして、小さな成長を喜ぶ
そういった前向きさ、心がけてみてください。
 
 
これほどがんばってるのによくならない・・・」
”がんばっている’’、という力の入り方が、あなたにストレスを与えていませんか?
がんばることがストレスなら、がんばらない日も作ってみてください
いいんです、音楽を聴きながら鼻歌でも歌って、
症状のことを考えないでください
頭の中を症状のことで100%にする必要はありません。
あなたの構成要素が100%皮膚炎なわけではないですよね?(笑)
なのに、なぜ、皮膚炎のことだけ考えるのですか?
必ずよくなるのですから、
今すぐよくならないことを嘆いても、空しくなるだけですよ。
 
 
ちゃんとやっているのに見た目が悪くなっている・・・・」
病気が思うようによくならない時、
(ちゃんとやっているのに・・・)という、
怒りに似た感情が沸き起こりがちですが、
怒りは百害あって一利なし。
”ちゃんと”、と言いながら
怒ったり落ち込んだりする時点で、
ちゃんと『脱ステ・脱保湿』を
やっていないことに気付きましょう。
気付いたら、何度でも復習して、
自分の出来ていないところをチェック。
それだけで、あなたは前に進んでいるんですよ。
嘆いているのはただ停滞しているだけです。
症状も停滞するかもしれない、と考えましょう。
 
現状が即座に変わらないのを知っていながら
嘆いているのはもったいない時間の使い方です。
同じ状態を過ごすなら、落ち込んでいる自分より、
リラックスして楽しんでいる自分を選択した方がお得です。
 
そもそも、見た目がいわゆる ❛普通❜ と違うことは、恥ずかしいことでしょうか?
あなたの症状は、いつかはよくなりますが、
一生よくならない病気や障害と向き合っている方たちだっているのです。
それでも笑顔で前に進んでいる方たちは輝いています。
あなたも自分の内側を輝かせようと試みるだけで、
肌荒れだって素敵な人に見えますよ。
 
中身なんです、人は。
そんなことは知っていながらも、外見に悩みがちなのが私たち人間ですが、
(相手を中身で見られるような人間になれた方がいい。)
と、あなたも思っていますよね?
だったら、自分も中身の良さで勝負です。
 
よくなるとわかっているだけで、ラッキーです。
幸せなんです。
未来に思いを馳せ、明るくなれるはずです。
 
 
症状だけに焦点を合わせるのではなく、
こうやって時々自分の心を見つめるのもいいですよ。
つまり、心がプラスの言葉を発しているか
マイナスに傾いているか
しっかりと見つめてみてください。
あなたの脳と体は
いつもしっかりそれを聞いていますから。
 
 
「昨日は一睡もしてないけど、今日は3時間寝れた!」
「あ、こんなところに、なんともない皮膚がある」
「肌はこんなだけど、うまいものが食べれて幸せ!」
さらには、
「目が見えて幸せ。」
「耳が聞こえて幸せ。」
「住める家があって幸せ。」
・・・幸せは際限なく見つけられます。
見つけるのはあなた自身です。
 
 
病気に振り回されなくなることがゴールです。
そして、そうなったときに、あなたの症状はきっとよくなっていますよ。
すぐに自分を変えられないからって、落ち込まないでくださいね。
楽しいゴールを何度でも体験してください。
 
 
今日も素晴らしい一日を!
 
 
 
 
 
 
 

「なぜ、よくならないの?」と悩んでいるあなたへ - 後編」への4件のフィードバック

  1. 心の状態が皮膚に影響を与えることは次の例を考えるだけでも納得いただけると思います。
     テストの前になると皮膚が悪くなるが、テストに合格すると直ぐに皮膚が改善する。

     悪いところだけを見て気持ちが落ち込むと悪循環に入ります。悪くなっているところは目立つので直ぐわかります。しかし、「ここ」は悪いところと評価するということは「その横」に余り悪くないところ、あるいは良くなったところがあるということです。見た目の悪いところを見るのは仕方が無いですが、同じように良くなっているところも正当に評価する癖を付ける必要があると思います。これが精神的に改善するいい方法でしょう。徳子さんのおっしゃることと同じことを言っているつもりですが、表現を少し変えているだけだと思います。良くなっているところを見つける努力をすると気持ちが改善します。悪いと思う皮疹の横を見て評価してください。このような少しの心の余裕を持つ努力をしてください。

    • 佐藤先生

      いつも素敵なコメントをありがとうございます!
      流石、先生は患者が納得いくような説明をしてくださいますね。先生のファンの方たちがこのコメント欄で先生のお言葉を読まれて、深く頷いていらっしゃることでしょう。

      本当に、見る場所を変えるだけのことですが、なかなか私たちはそれが出来ずに気にしてしまいがちです。「かえって治りが遅くなる」ということをあちこちで聞く機会があるだけでも、忘れがちな心構えを思い出すきっかけになると思います。患者さんたちを常に思ってくださる先生に大感謝です。

  2. 徳子さん、お話しの前後編ともおっしゃる通り!と腑に落ちます。私も自分の皮膚炎にしか目が向いてなかった時は治りが遅かったです。今は佐藤先生のお陰で何でも食べられるようになり体力がついていつの間にか皮膚はかなり丈夫になりました。もちろんステロイドとも完全に縁を切る事が出来ましたよ。いつも愛に溢れるお話しをありがとうございます❣️

    • 横浜のペンギン様

      温かいメッセージと、その後快方に向かっているレポートに私がエネルギーを戴きました!とてもうれしいです。

      どこにも証明できるものはないけれど、皮膚炎は環境や体質などだけでなく、心が大きくかかわる病気で間違いないと思っています。お肌と共に、心も鍛えるチャンスを神様か何か大いなるものに戴いたと思っています。

      本当に、肌が年を追うごとに強くなっていく・・・というのは、薬を使っていたら体験できなかったことですよね。

      逆転の発想によって生まれたこの治療を、もっとたくさんの方々に広め、多くの方がお肌が健康になっていく、本来の姿に戻っていく、という素晴らしい成果を体験して戴きたいです。
      これからも脱ステの先生たち共々、ブログやYouTubeの応援、よろしくお願いいたします。患者を代表して、先生たちのサポートを戴きながら、楽しくがんばっていきますね。

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