香港に行ったら、是非とも訪れたいのが、お隣、マカオです。
香港はかつてイギリス植民地でしたが、
同じく中国と陸続きのマカオは1999年までポルトガルに統治されていました。
だから、お隣同士なのに、結構、文化が違うんです。
ジェットフェリーで香港からたったの1時間で到着するご近所。
ターミナルもとってもきれいで、空港のようです。(香港島と九龍と両方にありますよ。)
ターミナル内には軽食レストランもあり、マクドナルドもあったので行ってみました。
マクドナルドは各国、その国のスペシャルがあるのは有名ですが、
(ほほう~~~。この国の人は、こんな味が好きなんだ~。)
っていうのがわかるので、チャンスがあればその国スペシャルを食べてみることがあります。
香港の朝マックのスペシャルメニューはこれでした。👇
結構ボリュームのある(どんぶりサイズ!)マカロニスープとハッシュドポテトとドリンク。
手前のは卵が浮かび、奥のはソーセージと呼ばれてるパテが浮かんでました。
香港は広東料理なので、これも味は相当あっさりめでしたよ。
さて、乗船です。
私はこの日の為に、チャイナ・フェリーターミナル(マカオ行フェリーターミナル)と直結している、
フェリーの後方に写っているホテルをとりました。
超らくちんです。旅の朝の時間は貴重ですからねー。1分でも多く寝ないと。
(ホテルからは海や香港の夜景も見えて、お勧めですよー。中心街・尖沙咀の駅までも徒歩10分です。)
かつて香港⇔マカオ間はホーバークラフトが往復していて、
マカオ側のターミナルは、小さな村のバスターミナルのような感じでした。
狭い待合所には満員電車の様に人がごった返し、
そこではスリの被害なんかも続発。
誰でも入れる、バス停のような感じだったんです。
今は昔、ですが、かつて一度、現地ツアーに加わって
香港からマカオに行った時、
帰り便に乗る前に、同じツアーに参加していた
日本人の家族連れのおじいさんが
ズボンの後ろポケットにパスポートと財布を入れていて、
マカオのターミナルで、盗まれてしまいました。
まだ日本人がそれほどさかんに海外旅行に行っていなかった頃です。
日本でだけ通用する習慣(=後ろポケットに財布)だとご存じなかったのでしょう・・・。
そのあとご家族全員で真っ青になってうなだれていたのが忘れられません。(涙)
その同じ日、ごった返す待合所で乗船を待っていた私は、
なぜかどうみても観光客でなく、悲しいけれど、とっても貧しい身なりの
地元の人と見受けられる二人組の男性が、ボロッボロの新聞を丸めて手にし、
私の隣に立ってキョロキョロしているのを見ました。
失礼ながら(その頃私はすでに海外は少し慣れていたので)、
ハナから彼らをちょっと疑いの目で見ていました。
すると、すかさずそのうちの一人が私のウエストポーチの上に、
その丸めていたボロボロ新聞を雑誌サイズに広げました。
「あ!」とすぐ気付いて、バッ!とその新聞をよけると、
なんと、その下で男性は私のウエストポーチのチャックを3分の1ほど開け始めていました。
「やめて!」と大き目の声で言うと、二人はすごすごと人混みの別な方に消えて行きました。
1秒遅れていたら、私のお財布も盗られていたことでしょう。
記憶に残る一瞬です。
(海外旅行でのウエストポーチも、簡単に後ろから外されたり、
こういった被害が多いからか、最近はとんと見かけなくなりましたね。)
そんなマカオのターミナルも、今はここまで変わりました。
👇空港並の綺麗なビルになっています。
ジェットフェリーの中はこんな感じ。👇
結構広いです。
さて、マカオはどんな風になっているかというと、
下の地図でのグレーのところが中国で、カラーのところがマカオ。
で、世界遺産がた~~~っくさんあるのですが、
その観光地はほとんど地図の1,2,3,4,5のところに集中してるんです。
しかも、徒歩圏内。時間と体力とやる気(?)さえあれば、一日で制覇は可能です。
この部分はマカオ半島と呼ばれています。
そして、今は立派な橋が何本も建設され、6番の島へ車で渡れます。
ピンクの7番(これは6の島と8の島を繋いだ埋め立て地です)が、コタイと呼ばれるエリアで、
話題のカジノがいっぱいあるエリアなんです。
かつての私の知っているマカオは、
生活ぶりが、昭和一桁の時代よりもうちょっと古い感じに見えました。
メインストリートに沿って、とっても小さなお店などがあって、
日本の戦前のドラマでも見るような印象すらありました。
人生経験の長めの方なら思い出す、あの『たばこや』が出てきそうな雰囲気。
たとえば、床屋さんなんか、お客さんが一人分の小さな店で、
長い前掛けをするところは同じでも、なんと、外にイスを置いて、
そのままそこで髪を切っている・・・。
髪の毛はそのままどこかに飛んでいきます。(笑)
そんな光景を見ては、「おお!」と驚いたものです。
また、庶民のギャンブルとして、ドッグレース場なども大人気だったのですが、
2002年からのカジノ国際開放で、大型カジノの進出に負け、
また動物愛護の風潮も相まって、2018年7月に閉鎖してしまったそうです。
それ以前にも一軒カジノはありましたが、と~~~~っても地味目なカジノで、
ラスベガスとかを見たことがあると、同じカジノとは思えない感じでした。
でも、外国資本のカジノ進出から、マカオは大きく都会化してしまったようです。
さてさて、マカオの観光は、普通、観光地群の中央にあるセドナ広場からウロウロ歩くのですが、
”効率的な歩き”をモットーとする私は(つまり、歩きを減らす?)(笑)、
北から南に一気に降りてくるというプランにし、まず、タクシーで北のはずれまで行って降りました。
てっきり「セドナ広場まで。」と言われると思っていた運転手さんは、
私が渡した漢字のメモを見て、グーグルマップでチェックしていたくらいです。(ドライバー泣かせ?)
交通はバスとタクシーがメインですが、バスはやや難しいんです。
だって、ポルトガル語と中国語(しかも広東語)ですから。
挨拶からして、広東語は「ニイハオ~!」じゃなくて、「ネイホウ!」だし、
ありがとうは「シェイシェイ」じゃなくて、「トーツェ」なんですよ。
さて、ここから怒涛の世界遺産をご紹介しますよ。
とにかく、徒歩圏内にごっそり世界遺産。
で、(これも?)というのも多々ありますが、そこはご愛敬。
こちらは、カーサ庭園(Casa Garden)です。
ポルトガル人の大富豪の別荘跡で、ルイス・カモンエス広場に隣接しています。
広場は地元のご老人たちがゆったり過ごしたり、遊具で運動が出来るようなところです。
👇カーサ庭園は中にも入れますが、この日は一日ツアーで世界遺産制覇予定の為、省略。
でも、目の前に可愛い教会もあり、ちゃっかり寄り道。👇
ここは、プロテスタント墓地です。
こちらの礼拝堂はマカオに始めてきた宣教師の名を冠して、モリソン礼拝堂と呼ばれています。
ほんの少し歩くと、次は👇聖アントニオ教会(St. Anthony’s Church)。
キリスト教布教の発祥地です。とにかく全て、近い徒歩圏内。
さて、次の世界遺産まで、こんな街並みをのらりくらり進みます。
北から南に観光地を一気に南下作戦・・・しかも私の計算では下り坂・・・のはず。
おっと。次の予定のナーチャ廟にさしかかりましたが、
なんだよ~、上り坂かい~!(ツッコミの手。)
しかも、すっごい急!・・・と思ったけど、ほんの10数メートルでした。ほっ。
小さな廟の左横に写っている小さな壁は旧城壁といって、これも世界遺産ですよぉん。
この、お線香の太さ👇。大工道具のキリに近いくらい太い。
逆にマカオの方々に日本のを見せたらびっくりするでしょうね。
我が国バージョンは、「中華麺かい!」ってツッコミを入れられそうです。
そして、この、円錐型でお決まりの吊り下げ型お線香。日本人的には斬新です。
なんすか?この壁?👇・・・・って、言わないでくださいな。
これも、観光地。旧城壁の一部です。
そして、そして、じゃ~~~~ん!
これぞ、マカオの目印、マカオの象徴、
聖ポール天主堂跡(Ruins of St. Paul’s)です。
私の作った南下コースでは、ここに後ろから迫ったわけです。
前に回って、「おお・・・・。これか。」と、息を呑むのも乙なものですよ。
火災で焼失して、ファサードだけが残っているという、平べったい遺跡です。
中段の4人の聖像の一人は聖フランシスコ・ザビエルですよ。
ハイ、正解は右から2番めの方。
(ザビエルは、私もザビエルカット経験者として、ちょっと親しみを感じます。)(笑)

後ろから迫ると、こんな感じです。
そして、見下ろす広場。👇イエズス会記念広場です。
観光客がいっぱいです。ここがやはりメインの撮影スポットですから。
そして、下に降りてイエズス会記念広場から振り返ると・・・・、この眺め。👇
「ん~、またマカオに帰って来たぜい。」と、ゆっくりうなずく私。
さて、ここからお土産用の商店街が続くのですが、これ👇、なんだかわかりますか?
ビーフジャーキーの、ポーク版で(もちろんビーフ版も少しありますが)、薄い板のようになってます。
バンバン味見用を出して売りさばいてます。
黒コショウ味を味見したら、めっちゃおいしくて、買っちゃいました(1枚から量り売りです)。
商店街はこんな感じで、そのままブラブラ下って行きます。
さて、次は、聖ドミニコ教会(St. Domic’s Church)👇が見えてきます。
博物館も必見で、あの聖フランシスコ・ザビエル像も展示されていますよ。
そしてその目の前が、聖ドミニコ広場です。👇
そして、そのまま進むと出て来るのが セナド広場(Senado Square)。👇
たいていの観光客は、まずここに来て、ここから南北に広がる世界遺産群を見るので、
マカオにいらした方は全員訪れるような広場です。
ここはパステルカラーの建物と、波模様のモザイクの石畳で有名です。
年末年始仕様で、イルミネーションの装飾中。
ちなみに、余談ですが、日本はクリスマスが終わるとすぐに商店などはクリスマス飾りを下げ、
お正月モードに入りますが、世界のほとんどの国では1月までやっていますよ。
下げる時期は国によって違いますが、12月25日に片付け始めるのは、
商戦に追われる、忙しい日本ならではの習慣の気がします。
こちらはセナド広場にある仁慈堂です👇。もともと慈善福祉団体でしたが、
現在は1階が公証役場で、2階の博物館からは、セナド広場を上から見下ろせますよ。
広場にあるおしゃれな郵政総局。👇
民政総署(リアル・セナド)はセナド広場の目の前の大通り沿いです。
さて、セナド広場を後にして、
ここからがちょっと道がわかり辛くなりがちですが、民政総署の隣の細い脇道を進み、さらに南下を続けます。
道は普通の民家が続き、観光客にとってはちょっと不安なところ。
こっちでよかったっけ~?看板ないしぃ・・・?
・・・・と思ってしばらく歩いていると、ハイ、
地味ぃに左手に門と長い階段があり、入って行くとまたまた観光地のひとつ。
聖ヨセフ修道院・聖堂(St. Joseph’s Seminario and Church)です。
聖堂は中に入れますよ。
聖フランシスコ・ザビエルの遺骨が見られるそうですが、
警備員しかいらっしゃらず、わかりませんでした。
さらに歩みを進めると、聖ローレンス教会(St. Lawrences Church)の裏側が見えてきましたよ。

St Laurence’s Church
ハイ、こちらが正面ですよ。
それからさらに、異国を思わせる住宅街を南下していきます。
お次に出てきたのはは、鄭家屋敷(Mandarin’s House)です。
孫文や毛沢東に影響を与えたと言う中国近代の思想家の住まい跡で、4000㎡もあるそうですよー。
300名もの人が住んでいたこともあるそうですから、すっごいお金持ちですね。
目の前の公園なんて、まるっきりポルトガルです👇。なんとも異国情緒。
さらに南下を続けます。
なんともポルトガルちっくですねぇ。ヨーロッパ的な住宅街。
次に見えてきたのは、港務局(Moorish Barracks)です👇。
マカオでは珍しいイスラム建築で、元はムーア人(インド)の兵舎だったそうですよ。
現在はマカオ港務局事務所と海上警察本部になっています。
さあ、どんどん道なりに南下して行きます。
やはり、なんともポルトガル~。
連れの者が気付いたのですが、歩道脇に並ぶベンチ、👇全て道路の方向を向いています。
日本にはない光景かも。
さあて、見えてきましたよ~。
あれは渦巻型の大きなお線香。
媽閣廟 マァコッミュウ (A-Ma Temple)👇に着きました。
マカオ最古の中国寺院です。
この名前がマカオの名前の由来ともいわれていますよ。
丘の中腹に建てられているような作りです。
そして、おなじみ、ぶっといお線香。👇
浅草の浅草寺もひれ伏しそうな煙です。
そしてこれは、日本で言えば絵馬などを下げるところでしょうか。
いかにも中国的な赤一色です。👇
この、吊り下げ型のお線香は圧巻です👇。天井いっぱいにぶら下がっていて、
一番下には灰が溜まるお皿。下を通ってもOK~!
このお寺が世界遺産探検の最南端。午前中でまわり切るのがいいかもしれません。
そして、次はお昼の腹ごしらえです。
媽閣廟 からわりと近くに見えるマカオ・タワーでランチを予約したんです。
展望台とランチのセット。
こちらはマカオ半島の南端にあり、展望レストランからマカオ全体が眺められます。
高さ338m、そしてこのレストランは席が360度ゆっくり移動する回転レストラン。
ぜ~~~~んぶ見えちゃうんです。
バイキング形式で、ボルトガル料理と広東料理。
奥にでっかいセイロが見えますでしょう?
なぜか日本コーナーもあり、日本風のり巻きもありました。
いや~~~、ついつい、バイキング形式では高い実力を発揮してしまいます。
回転レストランで食事をしながらマカオ全体を見渡すと、
私は浦島太郎状態で、都会化されたことに驚きます。
いくつもの橋が、島と島を繋いでいます。
まだまだ開発中のようで、建設中のビルや、建設現場がいっぱい見えます。
食後に展望台をブラブラ。
おやおや?窓の外に、「ここに座ってください。」👇って張り紙が・・・・?
座れと言われてるのは、ここですよー👇。どひゃ~~~~~!!!
実は、マカオタワーはバンジージャンプとか、命綱をつけてタワーの外側を歩く・・・
などのアクティビティがあるんです。
食事中も、何人もが上から落ちてくるのを見ることが出来ました (笑)。
さあ、午後はカジノ見学です。
カジノが集中するコタイ半島に向かいます。車窓から、見えてきましたよ。
こちらは東京ドーム12個分というカジノ、ギャラクシー・マカオ。
カジノにはホテルやショッピング・ゾーンやレストランなどもあって、
ただブラブラするにも飽きないようになっています。

Galaxy Macau
昔は地味なカジノが一軒あっただけ。今は派手なのが埋め立て地にたっくさん。
パリの2分の1サイズのエッフェル塔のあるパリ気分の味わえるカジノ、
ハリウッド映画をテーマにしたカジノ、派手なショーの数々、など、贅を尽くしています。
カジノとカジノをつなぐ橋もあったりして。
今回の見学に選んだのは、
ザ・ヴェネチアン・マカオ(The Venetian Macao)👇。
こ、この近代化された街がマカオ・・・・。
浦島太郎は、まだ驚いています。あまりの発展ぶりに。
ヴェネチアン・マカオは、エントランスのところから、高級感が漂っています。
中に入ると、これです。👇
ヴェネチア(イタリア)というより、バチカン状態。
97万㎡・・・と聞いても、よくわかりませんよ。ただただ広い。
フロントで館内地図をもらったら、親切に説明してくれました。
さあ、いよいよカジノ潜入です!
天井画、すごいです。カジノ側は撮影出来ないので、建物内だけ。
ゴージャス感満載。
ものすご~~~い広いホールで、ディーラーとテーブルを囲んで、
た~~~~っくさんの人々がギャンブルを楽しんでいます。
柱もすごい豪華版です。
こちらは、2階のショッピング・ゾーンです。👇
フードコートもありますよ。👇
ちなみにこの写真の空は、本物ではありません。ここは室内です。
そして、2階のショッピング・ゾーンには、ベネチアと謳っているだけに、
運河が流れていいるんです。
そして、ベネチアと言えば、ゴンドラ👇。
ゴンドリエが歌いながら館内を一周してくれます。
(本場ベネチアではゴンドリエは歌いませんよ。
ディズニー・シーのようにおしゃべりで魅了、もありませんからー。)(笑)
でも、写真の建物は、ベネチアに行ったことがある方なら、
(ほほう~。)と大きくうなずくでしょうね。
館内がベネチアをコンセプトにしているので、
室内でありながら、この街並みです。👇
いい~雰囲気です。
館内には高級ブランド店だけでなく、マクドナルドも入ってます。👇
さてさて、薄暗くなってきて裏口から帰ろうとすると、
フェリー乗り場まで行く無料バス乗り場は行列でごった返し、遊園地並。
1時間待ちとか、普通にありそうな行列に見えました。
たくさんバスが来ているけれど、それ以上に、人、人、人。
ターミナルまでは、車でたった10分くらいで、タクシーもありですよ。
暮れ行くカジノ街の街並みもキレイ。👇
時は流れているんだな~、と、しみじみ。
車窓からパチリ。👇 夜もキレイ。
いよいよ、マカオ1日ツアーも終盤です。
派手派手になったマカオの街を見ながら、
(また、戻ってくるからね~、マカオ!)
と、約束です。
ジェット・フェリーが港を離れ、橋が遠ざかって行きます。👇
あ~~~~、やっぱ、旅って最高!
何度訪れても、新しい発見があります。
日本からもとっても近いマカオ、皆さんも、是非!

聖ポール天主堂 The ruins of St. Paul’s
#Macao #Macau #Ruins of St. Paul’s #マカオ #聖ボール天主堂 #カーサ庭園 #旧城壁 #ナーチャ廟 #聖ドミニコ教会 #盧家屋敷 #セナド広場 #聖ローレンス教会 #聖ヨセフ修道院 #港務局