アーカイブ | 2018年8月4日

まだ、ここが~・・・・。

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アトピー性皮膚炎の患者さんは、

なぜか共通したキャラがあって、それを私はアト・キャラと呼んでいます。

(主観でものを言っちゃってますが~、実際、かなりのアトピー仲間が、

これには、その通り!とうなずいてくれます。)(笑)

 

優しくて気のいい仲間たちで、

とってもよく気配りをするので、(気が利くかどうかは別ですが)(;^_^A

アトピー仲間は、一緒にいるとお互い居心地がよく、すぐに仲良くなれます

 

興味のある方は、👇こちら👇もご覧くださいね。

アト・キャラ?

 

とても人柄がよくて、世間からは「いいやつ」と呼ばれがちな方が多いのですが、

一つの特徴として、なぜか、すごいこだわりを持っている部分がある気がします。

きっと、根が真面目で誠実だからでしょうね。

100点を取るまで、あるいは完璧に出来るまで、がんばってしまったり、

きちんとやらないと周りに申し訳ない

などと、誠実に涙ぐましい努力をしたりしがちです。

 

しかし、このこだわりが、アトピーやステロイドをやめた後の離脱症状(リバウンド)で、

マイナスになることがあるのです。

 

脱ステロイドをして、阪南中央病院に入院し、脱保湿治療をやっていた時、

私はたまたま症状が重かったので、入院期間が最長の3か月となりました。

多くの患者さんは1か月半ほどで退院されますから、

幸運にも(?)他の患者さんに比べて、行く人来る人にたくさん出会う機会がありました。

 

阪南仲間のみんな今でも愛してるよ~~~~!)

・・・業務連絡でした。(≧▽≦)

 

退院するときに、先に去っていく患者さんは、

差し入れなんかを持ってきてくれて、病院に残る仲間たちを

激励訪問してくれることがよくあるのですが、

明日退院なんですよ~♪ 」

と言って寄って下さる方々は、

少なくとも私の3か月の経験では、

みなさんぱっと見、

と~~~ってもキレイになられて、

普通の健常者の方となんら変わりない感じに見えます

もちろん、100%の完治でなくても、

恐ろしい症状から脱出されて、

傍からは、全然問題なく、普通のお肌に見えるほどで、

入院仲間みんながうらやむような、見違える姿になっていらっしゃいました。

 

・・・それで

十分な気がしませんか・・・?

 

・・・この投げかけ、不思議に聞こえたかもしれません。

しかし、こだわりのありがちな、

やや、完璧を求める傾向にある私たちは、

ちょっと違う行動を取ってしまうのです。

 

残る患者さんたちの、

すっごいきれいになりましたね~~!」

~~そこまでキレイになれるんですね~!」

うらやましい~~!私も早くそうなりたい~~!」

もう悪い所なんてどこにもないんじゃないですか~?」

そんな声に、退院していく側は、ほぼ全員、同じような返答をします。

 

いやでもまだここが・・・。」

 

(爆笑)。

どうでしょう?

人からうらやましがられるほどの状態になっているのです。

でも、私たちは言いがちです。

まだここが・・・。」

 

これ、脱ステ退院あるある なんです。(笑)

 

100%だけがよいのでしょうか

80%でなぜ大喜びしないのでしょう

じゃあ、例えば、70%だったら、落ち込むのでしょうか?

入院した時は20%だったかもしれないのに・・・・。

 

もちろん、性格のいいアト・キャラですから、(誇らしげ)

謙遜も十分ありますが、

それだけでなく、実際にまだ、気になっているのです

(自分としては)完璧になっていない部分のことが

 

このブログでも何度も話していますが、

アトピー性皮膚炎の治し方はまだ世界でも発明されていません

それでも、今まで、アトピーだと診断されていたものの一部が、

実はステロイドによって誘発された皮膚炎だったりするので、

ステロイドの離脱症状を脱出すると、

もともとの皮膚炎自体もとっても楽になる方が多いようです。

 

アトピーの症状が残っていても、

脱ステ脱保湿の治療で、

リバウンドの症状は、相当、楽になるのです。

当然痒みも、リバウンドの時より全然楽になります。

・・・・あの、地獄の症状から脱出できたのですから、

感謝しかない、という気分になってもよさそうなのですが、

私たちはついつい、100%でなければ納得せず、

そのちょっと気になる部分に意識を集中してしまいがちです。

楽になったことのありがたさに意識を集中して、

まず、大感謝する方が、幸せのはずなのですが、

治った90%よりなぜか完璧になっていない10%のことばかり考えがちです。

 

新薬などが次々に出てきますが、

ステロイドと同じく、いつか、副作用に苦しむことになるか、ならないか

誰にもわかりません。

新薬を勧めたお医者さんにも、

新薬を求めた患者さんにも、

きっと罪はないと思います。誰にも未来は見通せないのですから。

仕事や学校などの事情で、薬に頼るしか選択肢がない時もあります。

でも、感謝することに目覚めない限りは

どんなにいい新薬が出来ても、

まだここが、

まだここが、

・・・・と、言い続けて、

またさらなる新薬や、新しい治療法を求めて、

同じ苦しみを繰り返すことになるやも知れません

 

挑戦することが間違っているとは決して思いませんよ。

でも、今の現状に幸せを見つける生き方を選ばなければ

いつまでたっても不幸のままなのです

 

つまり、例えば、よくなった右手に感謝すればいいのです。

左手がまだよくなっていないからと言って、

「あと、ここさえよくなれば、幸せなのに・・・・」

という考え方を続けるうちは、

いつまでたっても、ないものを求め続け不幸のループに陥ります

両手が治った時には、次は

「まだ、足が・・・・。」

(笑) と、いうことになってしまうのです。

 

せっかく右足の治し方を教わったなら、

右足が治ったことを喜びましょう。

よくなった右足に、幸せを感じましょう。

「あと、左足さえよくなれば・・・」

という考え方では、いつまでたっても幸せにたどり着けません。

 

また、ステロイドの副作用(離脱症状)は、よくなっても、

この先何度繰り返すかあるいは繰り返さないのか

地球上の誰にも答えをくれる人はいません

未知の世界なのです。

その、起こるかも起こらないかもわからない未来を、

起こることだけ予測して、

不幸になる必要も、もちろんありません。

起こらないかもしれないのに、

心配して暗くなることに意味があるでしょうか?

杞憂人間になると、ある意味不幸です。

 

幸せとは

何かほしいものが手に入ったり

何か必要なことが叶った時に得られるものではありません

すでに

自分が持っているものの中から見つけ出すものです

その基本を身につけていないと、

いつまでたっても幸せにはなれません。

 

この病気さえ治れば、幸せ、

あれが手に入ったら、幸せ、

あのイヤなやつがいなくなりさえすれば、

あの人が変わってくれさえすれば、

この現状から抜け出せれば、

・・・・この幸せに条件を付ける生き方が

どんなにあなたの人生を難しくしているのか

気付かなければいけません

 

もう、このループにはまるのはやめましょう。

ないものを求め、

ないものが手に入った時だけに喜ぶのではありません

いまそこにある幸せに気付いてください

治った部分の幸せをかみしめてください

 

今日も、安心して寝れる場所があってよかった。

帰れる家があって、ありがたい。

今日もご飯が食べられて、感謝、感謝。

こんな便利な時代に生まれてよかった。

歩ける脚があってよかった。

目が見えるのはありがたい。

生きていて、よかった・・・・。

日常は感謝にあふれているはずです。

 

幸せとは感じ取るもの

久しぶりに会った友達に、

「調子はどう?」

と声をかけられたなら、明るく答えてください。

お陰様でね相当よくなってきてるよ

あのひどかった頃を思うと夢のようよ。」

と答えながら、幸せを感じてください

 

逆に、久しぶりに会った脱ステ仲間に、

「調子はどう?」

と、聞いてみてください。

 

まだここが~・・・・。」

 

(笑)そう返事がかえってきたなら、

お友達は、まだ、幸せのなり方に気付いていません

友達の、他のよくなっている部分を、是非、たくさん教えてあげてくださいね。

 

今日も、素晴らしい一日を!

 

注・繰り返しますが、アトピー性皮膚炎の治し方はまだ世界でも発明されていません。

パーフェクトな新薬もありません。

脱保湿治療は、アトピーが完治するのではなく、

ステロイドの副作用による恐ろしい症状に、一番効果的だという説明をさせて戴いています。

アトピーは、よくなっても繰り返しがちな病気ですし、

ステロイドの副作用も、脱保湿で一番早く脱出できますが、

未来に何度、副作用のリバウンドを繰り返すかは、誰にも答えが出せていません。

ただ、一旦、脱保湿のやり方をマスターすると、例えこの先繰り返したとしても、

心も体も、保湿を続けるよりもずっと楽になるのが早い、ということだけは経験者たちは確信しています。