脱ステ・超お役立ち情報 - その17(Q & A コーナー)

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さてさて、『脱ステ・超お役立ち情報 - その17』のパート2は、

佐藤健二先生と入院患者さんのQ & Aコーナーですよ。

 

  👇パート1はこちら👇
  脱ステ・超お役立ち情報 - その17

 

皮膚科のお医者さんと、自分の症状以外について話す機会は滅多にないものです。

そんなあなたの願いを叶えましょう~~~~!😍

あなたの気になっていた疑問の答えがあるかもしれませんよ。

 

ではでは、いつものようにご一緒に~~~、

「教えて!佐藤センセイ~~~~~♪」

 

 

     ******************

 

 

入院患者さんから佐藤先生への質問

 

Q.  歩くと足は筋肉がつく。上半身も筋肉をつけた方が良いのか?

A.  ある程度、有酸素運動が出来るようになってから

筋力トレーニングを始めると良い。

リバウンド対策としての、筋力トレーニングも同様。

 

 

Q.  運動としての水泳は、どうなのか?

A.  水泳も汗が出るので基本的には同じ。

プールから出てさっとシャワーを浴びたら、

それほど問題があると聞いた事がないので、

自分で確かめた上で実施するかしないかを判断する。

 

 

Q.   30分以上の運動で、10分x3セットよりも30分x1セットの方が理学療法的に望ましいのか?

A.  10分ずつの方が楽な訳で、体力が弱い時には、分けても良いが、

30分連続して運動する方が、強くなる。

 

 

Q.  アトピーの人の体内に毒素があり、運動により代謝を上げ体外に毒素を出す、と思っていたが、

お話にあるように、免疫力をあげるため運動をするという認識で良いのか?

A.  アトピーの人の体内に毒素はない。

アトピーの人は汗をかきにくいというのはある。

汗には、微量の尿素は含まれるが、

毒とまでは、言えない。

汗をかきにくいのは、

ステロイドを使っている使っていないに関係なし。

正常な人に比べて、比率として汗が出にくい。

 

 

Q.  リバウンド対策としての上半身の運動補足

A.  足だけではなく均等に筋力をつける方が望ましい。

仕事などをする際に特定の筋力が弱いとその部分が疲れやすくなってしまうので。

上半身の筋力アップを図ろうとすると、無酸素運動的な運動が必要となるが、

ゆっくりやれば、有酸素運動的な運動にもなる。

 

Q.  筋力をつけないといけないのでしょうか?

A.  最初に持久力をつけ、そのあとで筋力をつけた方が

安全ですよ、という意味。

両方ともつけた方が良いのは、間違いない。

 

 

Q.  汗が出る事による痒みとアトピーの痒みは別なのか?

A.  別です。

アトピーの痒みの原因はまだあまりわかっていないが、

温熱じんましんを持つ人が、抗ヒスタミン剤を飲んで

運動が出来るようになった患者さんは、実際にいる。

 

 

Q.  特定部位に効く有酸素運動はありますか?

A.  それはあまり考えない方が良い。

 

 

Q.  汗の出やすい部位出にくい部位がある時は、どうすれば良いのか?

A.  脱ステ以前と脱ステ後で

汗の出方が変わる事もある

また個人の特性で、

汗が出やすい部位に違いがある場合もある。

本当の汗の出具合を知りたければ、

調べるしかない。

運動するとより出やすくなる。

 

 

Q.  症状が出る際に体の左右対称に出るのですが、それは、何か原因があるのでしょうか?

A.  人間の体は、左右対称で発症の形もだいたい同じようになる。

不思議な事ではない。

薬疹の際も左右に症状が見られれば認定される例からも、

人間の体というものは、だいたい左右対称に症状が出る。

 

 

Q.  目の周りの腫れを治すには、どうすれば良いか?冷やしたら良いのか?

A.  腫れの原因を特定し対処する。

痒みが原因なら冷やせば良い

 

 

Q.  水分制限のため、便秘気味である。その対処法は?

A.  便秘の薬を飲むしかない。

また現在の水分制限に余裕があれば、もう少し増やすのも一つ。

ただ、増やし過ぎるとまた皮膚に悪影響が出るので、

難しい所ではある。

 

 

Q.  銀歯は、アトピーの人にとって良くないのか?

A.  そういう意見もあるのも確かだが、あまり気にしていない。

 

 

Q.  ぜんそくと目の薬にステロイドが入っているものは使わない方が良いのか?

A.  使わない方が、湿疹に対しては良いと思う。

ステロイド以外の薬もあるのでそれを使う方が安全。

 

 

Q.  子供へのアトピー遺伝について

A.  片方の親がアトピーの場合、2才までに

アトピー素因(アトピー性皮膚炎、ぜんそく、

アレルギー性鼻炎、結膜炎)が、50%出て来る。

両親ともにアトピーの場合、

75%アトピー素因が出る。

アトピー性皮膚炎が出るかどうかは、わからない。

アトピー性皮膚炎は、詳しくはまだわかっていないが、

一つの遺伝子だけじゃなくてたくさんの遺伝子が関係していると思う。

悪い遺伝子が、少なく子供に行かなければ、そう問題は起こらない。

それは全くの偶然なので、どうしようもない。

 

 

Q.  水分制限量について。

皮膚の状態が良くなった場合、水分制限量の設定を変更しても良いのか?

A.  出来る。控えめに増やす。自己管理。

病院での水分制限量は、病院食から

食事に含まれる水分を計算出来るため、設定出来る。

平均的に、カロリー数の7-8割の数が

水分量となるように作られているので、

例えば、2000kcalの食事であれば、その75%くらいの

1500ccの水分が入っている。

退院後、毎日の食事に含まれる水分が全然違うので、

個人個人で毎日調整すればさほど問題ない。

 

 

Q.  アトピー新薬 デュピクセントについてどう思うか?また、脱ステと平行してのデュピクセント治療はありなのか?

A.  使ってましになる人はいるみたい。

デュピクセントを使う場合、日本では、

それまで使っていた保湿剤やステロイドを使いながら使いなさい、という形。

薬が処方されていなければ、保険が通らない可能性がある。

デュピクセントは痒疹にはよく効くけど、顔の赤みにはあまり効かない

というデータが、羽曳野病院から出ていた。

 

徳子注:世界中の患者さんとの交流からも、赤みに効かないという声は多数聞いてはいます。

また脱保湿をやってみたら、その方が全然よかったという声も何度も頂いていますが、データはありません。

 

Q.  再入院する理由は?

A.  再入院する人は、水の飲み過ぎが多い

男の人が、仕事から帰ってくると晩酌をする。

これは、ほとんど水ばっかり。

これで悪化する事が多い。

 

 

Q.  水分制限をしている際、飲み過ぎた場合に簡単にわかる症状は?

A.  湿疹がなかったらわかりにくい。

足のつま先が腫れている、

手が握りにくいな、

・・・など、細かい事に気付ける人は、気付く事が出来る。

運動して水分を出す、あるいは、

飲んだ次の日はあまり飲まないようにする、などの対処が必要。

 

 

Q.  ビールは水分制限に含まれるのか?

A.  95%は、水。

ウィスキーのストレート飲む方が、皮膚には安全。

ウィスキーはアルコール40%だと、100ccに40cc。

ビールでそれだけ飲もうと思うと、8倍の量を飲まなければいけない。

 

 

Q.  18時以降の飲食制限をどのようにすれば良いか?

A.  朝昼夜の順番で食事の量を減らしていけば良い。

夜飲む時間の問題と量の問題が出てくる。

 

 

Q.  リバウンドについての考え方

A.  ステロイドを外用する事により、

皮膚自身のステロイドを作る能力は極端に落ちる

ポイントは、脱ステ入院により、

どこまで戻るか、という事。

どれぐらいの量を作る事が出来るのか、と、

どれぐらいの速度で作る事が出来るのか、の二点。

戻ったとしても、より強いストレスが来たら悪化するだろうし、

ストレスに負けずに皮膚の状態を維持出来れば、リバウンドは起こらない。

これが私の考えていることであるが、実証される必要はある。

皮膚で作られたステロイドの計測方法は未だにない

最近になって皮膚でもステロイドが作られている事が、証明されたばかり。

さらなる研究を待つほかない。

 

 

Q.  アトピー患者は、腸を冷やさない方が良いのか?

A.  あまり関係ない。

 

                                                                  2019.09.06 『とまり木』より

                  近畿中央病院・阪南中央病院 アトピー患者の交流の場を広げよう!

 

     ******************

 

 

いかがでしたか?

あなたの聞きたかった質問もあったのでは?🤗

これからも阪南中央病院皮膚科からは、続々とお役立ち情報が届きますよ。

楽しみにしていてくださいね。

 

知ることは、治る事への近道です。

繰り返し読んで、知識を身に着けて、

一日も早くよくなってくださいね。

 

 

今日も素晴らしい一日を!

 

 

***口述筆記ですので、わかりやすくする為に多少の編集を加えております事、ご理解ください。

 

 

 

脱ステ・超お役立ち情報 - その17(Q & A コーナー)」への2件のフィードバック

    • 佐藤先生

      こちらこそ、貴重な情報の公開、本当にありがとうございます。
      再入院する方は水の飲みすぎが多い、という事実は、なんとも納得いきました。
      私自身、今も水を控えめにしていますが、多く飲んでしまった時はてき面に皮膚が弱くなっているのがわかります。

      摂取する水の量が症状に大きくかかわることは、NMTグループでも多くの方が口をそろえておっしゃっています。
      こういった、先生の経験からくる何気ない一言が皆の役に立っています。
      これからもよろしくお願いいたします。

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