浸出液シリーズ第二弾は、実践編ですよ。
前回は、アトピー性皮膚炎に使う
ステロイド外用剤(クリーム・軟膏など)の副作用の怖さを知っていただくために、
私のウルトラ浸出液(笑)の話を例に挙げ、最悪のケースのお話しをさせて戴きました。
どれほどスゴイ副作用を経験することがあり得るのか、伝わったかと思います。
ステロイドを塗ることをやめると、
こうした恐ろしい離脱症状が起こることがあるのですが、
非ステロイド・非プロトピックの第一人者である、
佐藤健二先生(阪南中央病院・大阪)が勧める
脱保湿治療がその症状に有効で、
その治療の中に含まれる水分制限が、
ステロイドを止めた後の離脱症状で起こる浸出液を減少させるために
相当効果があることを、患者たちが実感している旨も、
前回、同時にお話させていただきました。
素人的な感覚では、浸出液というのは、
何か、悪いものが体内から排出されているようなイメージで、
毒を出し続けている、と思っている方が多いようですが、
(というより、実際は、ほとんどの方がそう思われているのではないでしょうか?)
浸出液は決してただの悪者ではありません。
皮膚の再生のために、必要不可欠な、タンパク質を含んだ大切なものであり、
治癒の過程に起こる症状なのです。
臭うのも、毒を出しているから臭うのではなく、
タンパク質だから臭うのです。
(ちょっとここだけは患者さん的にはザンネンですよね。でも、しばしの辛抱ですよ。)(涙)
余談になりますが、私たち素人の感覚で、
浸出液が悪者だという定着した誤解があるため、
患者はとにかくこのベタベタくっつき、臭う液体を、
お風呂やシャワーで流したい思いにかられます。
でも、それは逆効果だということ、
是非、知っていてください。
その件に関しては、以下の記事も、是非、参考にして下さいね。
👇クリックしてね👇
さて。
今回、なんと、ありがたいことに、
佐藤健二先生ご本人から直々に、
みなさんに向けて、特別に浸出液の説明をご投稿いただきました。
佐藤先生の、ご自身の患者さん以外へも向けられる患者愛に、
私はいつも涙が出ます。
ド素人の私の説明などと違って(笑)、わかりやすく、本当にためになります。
「もう、とにかく、黙って、読んどいて。」(感涙)
と、皆さんの胸を軽くツッコミのように叩きながら言いたいところです。
以下、原文を参考になさってくださいね。
(ハイライトは、私の判断でやらせていただいています。)
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滲出液は、傷のある皮膚から出てきて固まり、
痂皮となって下にある皮膚を保護するために出てきます。
できるだけ掻かない方が傷はひどくならないのでより良いですが、
掻いて汁が出てきたら拭き取らないことが必要です。
ガーゼを1枚巻いて固まらせればいいのですが、
1枚では汁が止まらない場合は必要枚数を巻いて、
固まった後で一番下の1枚だけを残してあとは取り去ります。
この1枚は最長1週間(感染を起こしていない限り)残しておきます。
シャワーも、ガーゼをつけたまま行い、
あとで乾いたタオルなどで水を拭き取ります。
この様にすればおおむね1週間で下の皮膚は乾きます。
もし乾いていなかったら、同じようにガーゼを使用します。
なお、使用するガーゼは買ったものを直接使用せず、
一旦水道水で洗って、乾かしたものを使用します。
刺激になる消毒薬を除くためです。
少し追加をさせていただきました。
(佐藤健二先生の投稿より)
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また、浸出液が止まっても、
患者たちは、退院した後すらも、皆、水分には相当気を付けています。
傷つきやすくならないためにも、
水分は控えた方が、私たちアトピー患者にはいいということを
患者自身が自分たちの体で納得したからです。
(ただし、どこまでもアトピーの治し方ではありません。
ステロイドをやめた後の副作用からの脱出方法です。
アトピーの治し方は、世界中のどこでも、まだ見つかっていません。)

喉が渇いても、よくなるため・・・しばし、がんばりましょう!(^o^)b
また、具体的な水分制限の量についても、
以前、同じように投稿して説明してくださっていますので、
入院治療が出来ずに、自宅でがんばっていらっしゃる方々は、
(医療のサポートを受けながら)以下を参考にしてやってみてください。
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水分は、体重が50~60kgの人で夏は多く冬はすくなめでおおむね1000~1500ml/日です。
体重が80~90kgだと1300~1800ml/日ぐらいでしょうか。
ただし紅皮症の人(全身に広範に赤みがある人)は二割ほど多くします。
運動して出た水分(汗など)はその分だけ追加的に飲みます。
運動前後の体重の変化で判断。
運動着に吸収されている分を度外視すれば(余り多ければ考慮に入れる必要あり)、
体重が500g減れば500mlの水分を追加的に飲む。
風邪引きなどで38度を超える発熱があれば水分摂取制限はなくし、好きなだけ飲む。
(佐藤健二先生の投稿より)
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佐藤先生の膨大な数に及ぶ臨床経験が、
患者たちを納得させる結果を生み出し続けています。
さらに深く勉強したい方は、
先生の書籍をじっくり読んでみることをお勧めします。
知ることが、あなたを救います。
あ、皆さん?
本を買わずに、ここでかなり勉強しちゃってますね?(笑)
誰ですか~?ちゃっかりさんは?
タダの知識で、ラッキーだな~、もう~。
(・・・冗談です。)
いずれにせよ、書籍でのさらなる知識が、あなたを守ってくれますよ。
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また、過去の記事に投稿してくださった物で、
とても勉強になることをコメントしてくださっているものがありますので、
さらに付け加えたいと思います。
👇投稿はこちら👇
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(上記の記事への佐藤先生の投稿より)
「どなたかの言葉に安心を求める生き方は、次の苦難に立ち向かう実力が育たない」
おっしゃる通りです。
自分で自分の皮膚の変化を客観的に評価する能力と努力する力がいると思います。
そのためには脱ステロイドや脱保湿をする時の
典型的な皮疹の移り変わりを知る必要があると思います。
それほど難しくはありません。
自覚症状(痒い、痛い、眠いなど)と
他覚症状(ジクジクしている、乾燥している、赤い、茶色い、白い、かさぶたが大きい小さい等)
を区別して、他覚症状だけで判断する訓練が必要だと思います。
自然治癒力を信じて頑張ってほしいと思います。
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佐藤先生は、
まだ、ステロイドの副作用に周囲がそれほど気付いていなかった頃から、
鋭い観察眼で、その安全性に疑問を持たれ、警鐘を鳴らし続けて来られました。
たくさんの治癒や改善の実績を持つ先生のお言葉の重みを、感じ取って頂けたかと思います。
最後に、シリーズ第一弾をまだ読んでいない方のために、
浸出液シリーズ第一弾は 👇 こちら 👇
みなさん、必ず、よくなる日はやってきますよ。
今日も、素晴らしい一日を!
いつもいつもありがとうございます。私の文章に焦点が当たり浮き上がるようにして下さって。アトピックの10周年東京講演会の後の懇親会でゆっくりお礼を申し上げたいと思います。お酒を飲みながら。
佐藤先生
こちらこそ本当にありがとうございます!
先生が助言して下さることで、どれだけの目に見えない患者さんたちが救われているか、計り知れません。
先生の文章に勝手にカラーを付けて、ちょっとふざけた印象になっていたらいけないと思って理由(犯人名?)(笑)を付け加えていました。先生に気に入って頂けたならよかったです。
10周年記念講演会の打ち合わせを兼ねて、昨夜まどかさん、もっちーくんと話し合いました。たくさんの患者さんやそのご家族が、「行ってよかった。」「聞いてよかった。」「いい一日だった。」そう思える集まりになると、先生たちの日ごろのご尽力も報われると思いますし、私もうれしいです。
役不足ながら、みなさんに喜んでいただけるように情報提供できたらと考えています。
よろしくお願いいたします。