アーカイブ | 2016年12月16日

ハゲはすぐには生えてこない

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下品な題名でごめんなさい。

症状が悪化している方に

読んでほしくて書いています。  

 

ステロイドの副作用は、

よくなったり悪化したりを繰り返しますが、  

「最近ちょっと悪化し過ぎて、さすがに気分を上げられないんです。」

「症状がきつくて、これでよくなるのかな・・・と思うと不安で。」

・・・そんなメールやメッセージをちょこちょこ戴いています。  

 

皮膚炎って、経験者にしかわかりませんが、

本当に不快ですよね。  

相当キツイだけに、 周りにも少しでも理解してほしい。  

 

ところが、悲しいことに、

病気って経験者にしかわからないので、

症状で苦しむだけでなく、

理解を得られないストレスも感じたりします。  

「はあ?アトピーで仕事を休むって?」

そんなセリフを言われたり言われなかったり。ゲロ  

 

まあ、言われなくても、

相手は言わないだけで、思っているのは確かですよね。(笑)  

 

はい、私たち患者は、

多くの人にそう思われていることには十分気付いてます(笑)。  

 

そんな時は切ないですが、戦いはしません。

しかし、心の中では全員が叫んでいます。  

 

おまえがなってみろ~!ホントに大変な病気なんだから!)  

 

 

脚の骨を折ったとか、

血がダラダラ流れているとか、

そんな明確な症状がある場合と違って、

皮膚炎は世間から軽く思われがちなのは事実なのです。  

 

(皮膚がどうのこうのでいちいち仕事に穴を開けるなよ。 歩けるんだろ?)  

そんな上司のいら立ちをしっかり感じながら、

仕事を休ませてもらった方も多いことでしょう。  

 

でも、確かに、重症になると フツーの日常生活を送るのは無理なのです。  

眠ることすら出来ないほどの痛みと痒さに襲われます。

不快指数マックス。  

「だったら、掻かなきゃいいのに~。」  

 

そんなセリフを他人や医師から言われると、

患者は100%思っています。  

あんたにだって、絶対に我慢できないよ。

この痒さを我慢するのは人間には不可能!

無~理~ぃ!)  

 

そう、虫刺され等とはレベルがけた違いなのです。

骨の奥から痒くて 骨の中からえぐりたいほど。

 

かと言って、えぐるほど掻くと、

皮膚の痛みは倍増します。

肉は落ちて血だらけ。  

 

そんなこんなのストレスも抱えながら、

症状はボロボロ。  

 

(なのに、気分を上げるなんてできないよ・・・。)

・・・と、思うのが普通の患者。  

 

そう、普通の患者は辛いです。

 

鬱を併発するのもよくあるくらいですものね。  

 

だから私は

普通の患者’ でいることをやめました

‘ユニークな患者’ をやってます。ユニーク  

 

私は、 “超” のつく重症を何度も経験しました

 

全身ずる剥け、

浸出液ドロドロは当たり前。

頭頂から全身ずぶ濡れの日々が続きます。

ちょっと乾くと全身大きなウロコまみれ、

服を着替えるだけで落ちる皮膚は両手にいっぱい、

いや、マジてんこ盛り。

顔の皮膚は限界まで伸びて腫れ、

目も口も周りの皮膚に押されて指で開かないと開けられない。

両脚は2倍の太さに腫れ、

激痛で歩くことも出来ませんでした。  

歩けた時でも、すれ違って声をかけた10年来の友達すら、私を私と判別できません。

とても人間の姿とは思えない姿になっていましたから。

毎日顔を合わせていた職場の同僚すら、

悪化時は私が誰だかわかりませんでした。  

 

大げさに言っていると思われるでしょうが、

事実です。

家族にとっては目も当てられない悲惨な姿です。  

 

副作用によるハゲも2回やりました。

落ち込んだかって?

全く。

 

 

なんでそんなに私が強いのか?

って、不思議がられますが、

強いわけではないのです。

 

どちらかというと心も繊細な方だと思っていますし、

図太い神経は持っていません。(自画自賛?)  

 

ただ、考え方がユニークなだけなのです。  

 

確かに症状は辛い。苦しい。

それはもう眠れないほどなんですから。  

 

ハゲだって見た目からして いかにも病人チックで

お世辞にもかっこいいとは言えないし、

ほめてももらえるスタイリッシュさもない。

 

でも、考えてみてください。

 

 

ハゲでクヨクヨしたら、

明日髪の毛は生えてくるのでしょうか?  

 

落ち込んで悲しんでいたら、

悪化してドロドロに溶けたみたくなっている皮膚が、

翌日にはすべすべの肌になるのでしょうか?  

 

どういう気持ちで過ごそうが、

くなるには時間というものが必要なのです。  

 

それは一週間かもしれない。

あるいは、ひと月、半年、一年、五年・・・・  

治るには時間の経過は必須なのです。  

 

同じ症状でいるのなら、

クヨクヨして過ごすのと、

笑って過ごすのとどちらが得か?  

そう思ったら、

私は笑って過ごす方を選ぶ

というだけの話です。  

 

いいですか?

泣いても、 笑っても、 今の症状は同じ。

ハゲは明日には生えてきません。  

よくなるまでには時間がかかります。

 

同じ時間を過ごすなら、 楽しく過ごした方がいい気がしませんか?  

 

ハゲで6カ月いるなら、

楽しく過ごすハゲの6カ月も、

落ち込んでいるハゲの6カ月も、

同じ経験をしているのに天と地ほどの差が出てきます。  

 

普通はハゲたら落ち込みます。

つまり、

普通にしてたら人生辛いのです。  

 

ユニークな考えだと、ハゲを楽しみます。

(おお~~~、面白すぎる髪型!!

100均のヅラでもかぶって、笑いをとろうかな?)

そのくらい楽しんでいいと思うのです。  

 

実際私は、鏡を見るたびに、

その髪型の面白さにいつも笑ってしまっていました。  

「すごい!ザビエル完コピじゃ~~~ん。」

とか言って経過を楽しんでいました。  

 

落ち武者みたいな髪型もやりました~。

まあ、滅多なことではそんな髪型にはならないんですから、

笑わないと。

 

 

ステロイドの副作用はひどくても、

私たちは大事な体の一部を失ったわけではありません。  

例えはよくありませんが、

脚は生えてこないけれど、

髪の毛は生えてくるのです。

 

顔が不細工になっても、

一部を失ったわけではなく、

いつかはよくなるのです。

 

それまでは持って生まれた実力(?)で勝負です(笑)。  

 

顔の皮膚がうろこの様に剥がれて

白ヒゲオヤジみたくなることもありますが、

相手に驚かれても、

「で、何か?」

くらい言って笑いを取ってください。

「あれ?気付いた?」

と笑い飛ばしてください。

 

そんなあなたに悲壮感は見られません。

心が少しずつ上を向いてきます。  

 

明日、完治するものではないことは、

あなたが一番よく知っているはずです。

フツーにしてたら辛いだけです。  

 

ユニークな生き方、 ちょっとやってみませんか?  

 

心だけでも・・・楽になりましょう。